極楽蝶華
親睦会?なにそれおいしいの?
『なーなー。親睦会って何やんの??』
「……二人一組で全校生徒での鬼ごっこ。」
『……何それ。』
「なんか……これを機に、仲良くなってください、みたいな。らしいよ?」
『へー。』
めんどくさっっっっ!!
激しくどーでもいいわ。
しかも男子校で鬼ごっことかどこからどんな需要があったのかと運営側を小1時間問い詰めたい。
「それでね……必ず、自分と違う学年の人と組まなきゃいけないんだ。」
『え??誠とかとじゃ駄目なの?』
「うん……一応新入生と他学年との交流が目的、って名目になってるから。悠紀仁は誰か組む相手いる?
僕らは大体部活の先輩と組むことになるんだけど。」
大体違う学年っつったら三人しか知り合いがいない。
……でもあの中の誰かと親睦を深めるっつっても……
周りのやっかみがうるさいだろーなー。
……あ、もう一人いる。
『うん。何となく。
……親戚筋?で一人。』
悠貴さんの秘書の弟の村上隆也さんって人。確か二年。
駄目元で頼んでみよう。
風邪引いて寝込んだりでまだ会ったこともないし。
いちおー親戚挟んで関係してるし
これを機会に親睦を深めておこう。
『ちなみにこれやってなんか良いことあんの??』
正直学校行事とか興味ないからサボりたい。
とっとと捕まって昼寝でもしてようかな。
「……鬼ごっこで、捕まえた数が多い人上位5組と、……最後まで逃げ切った人達は学食の使用が2ヶ月間タダになるよ。
それと、賞金が出る。捕まえた数が多いペア上位5人。一位が30万。
逃げ切った人達は各ペアに五万ずつ。」
『っえ?!うっそまじ?!!!!』
俄然やる気が出てきました。
「てゆーか読みな。プリント。全部書いてあるから。」
『あ、サンキュ。』
わざわざ説明あんがとね誠さん。
と、手渡された紙に視線を落とした。
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