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極楽蝶華

 

「え……だって、村上先輩まだ二十歳前じゃ……」

「……自分の事を棚に上げてよく言いますね。
お2人とも、飲んだ翌日臭いが残ってらっしゃいますよ。」

『いや……村上はさぁ、お酒、飲みそうな性格に見えないから。』



一緒に飲むような友達もいないじゃん?お前。
高裏とは仲良いみたいだけど、あいつも飲酒しそうにないキャラだし。



「……寝付きが悪いときに嗜む程度ですよ。」

『あぁ、確かに好きだから飲むって感じには見えない。』

「琉崎先輩達は、翌日二日酔いになることが分かっていても限界以上に飲んでしまうほどアルコールがお好きなようですがね。」



何度もそれで迷惑を被っている隆也が、向こうにいる双子を見遣って呟く。
それにはまぁ、僕も同感。

あいつらも普通よりは大部強いけど、何で毎回毎回潰れるまで飲むんだか。



「でも、意外です。村上先輩……法に背くことなんて絶対しなさそうだから。」

『現代の風俗と常識にあわせて、公僕に目をつけられない程度なら自由にさせてもらっていますよ、私は。』


あぁ……確かに、そうだな。
カルテの改竄とか、障害事件の揉み消しとか、村上には色々やってもらっているし。
その辺は高裏と違うんだよなぁ。……あいつはちょっと、頭が固すぎると思う。


村上が習慣的に飲酒してるのはちょっと意外だったけど
でも実際、成年するまで1回も酒飲んだことない人の方が少数だと思う。
戯れに1口、ぐらいはしてるんじゃないかな。……あの双子みたいに毎回潰れる程飲むような馬鹿は少ないにしろ。

それこそ、高裏みたいなクソ真面目でもない限り。
あいつは……成年しても酒飲まなそう。むしろ付き合いの席だって言うのに盃断って、相手の事不機嫌にさせたり……うわ、すごい想像出来る。

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あきゅろす。
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