[携帯モード] [URL送信]

極楽蝶華



……流石悠紀仁の血縁というか……。
悠臣さんもそうだったし、人の心開かせるのが上手いんだなぁ。いつの間にあんなに打ち解けてたんだろう。

悠紀仁だって最初、転校して来た次の日にはもう鈴峰達と仲良くしてたし。
てっきり誰かと前から友達だったのかと思ったくらいだもんなぁ。




「久遠くんさぁ、下に兄弟いる?」

『いえ……その逆に上に年の離れた姉が二人。』

「あれ、ホントに?
なんか面倒見超良さそうだったから……さっきも新しく入ってきた子達気にしてたし。知り合いだからでしょ?」

『学校の後輩だから……ですかねぇ。一応生徒会に入ってるので。』

へぇ、そんなこと初めて言われた。
学校では必要があるから細かいところまで気を配ってたりしたけど、今は意識してた訳ではない。
悠紀仁が向こうで捕まっている今、顔見知りのいない中椎名達がどうするのか気にしただけだけど


……ふーん、僕って面倒見良いんだ。知らなかった。



「ちげーよヒデ。年の離れた姉がいるから、こそ。……細かいことまで気が利くようになるんだよ。」

「そういやお前もお姉さんいんだよな。」

「ああ、しかも3人。俺の地位家の中で1番下。」

「いーじゃん全員美人じゃん。」

「実の弟として虐げられてないからそーんなセリフが吐けるんだよ。
1回24時間365日パシリにされてみろ。それが物心ついてから今までずっとだぞ。」


けっ、と嫌そ〜な顔をして吐き捨てたサトキさんに激しく同意。

『……すご〜くよく分かります。』

「!
だよ、なぁ。理不尽な暴力と八つ当たりと無茶な命令とさぁ……」

『うちは暴力はなかったけど……確かに八つ当たりと、無茶な命令は』



それと、家の用事押し付けられたり……弟とその幼馴染みの恋愛の猛プッシュ。……これは「無茶な命令」になるかな。
あり得ないっつってんのにあの女どもはさぁ……ったく。

[*前へ][次へ#]

131/191ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!