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極楽蝶華



『カゴメさん、めぐちゃんの誕生日パーティーに来てくれって言われたんですけど……』

「あぁ、別にいいよ?本気にしないで。お勉強が忙しくて来れないとか言っておくから。」


めぐが懐いているのは分かってるけど、ユウちゃんも高校生の男の子だし
数時間も幼稚園児の相手をする、なんてめんどくさいこと頼めないよ。
自分の子供だから僕はむしろ楽しいし幸せな時間だけど、他の子供の世話……って言われたら正直進んではやりたくない。

『あ、いえいえ嫌ではないっすよ全然。
ただ、他の幼稚園の友達も来るんでしょ?
……そこに家族でもない男子高校生が混じるのって、マズイと思うんですよ。お友達の親が嫌がるんじゃないかと。
……なので、夏休み中でガッコないし、朝イチでめぐちゃんにプレゼントだけ渡しに来ますね。』



……あ……確かにっ!!
ユウちゃんめちゃくちゃ良い子だし、僕は本人知ってるからそんな心配微塵もしないけど、
知らない大人が「幼稚園児女子と仲良くしてくれる男子高校生」の事実だけ聞いたら家族か親戚でもない限り犯罪の臭いしかしないっ!
僕が相手の親の立場だったら、ユウちゃんが想像するような心配、絶対してる……!

実際、この前めぐを公園に連れて行ったときに遠くからこっち見てた若い男の人から、めぐが見えないようにさり気無くガードしちゃったし。
……ただの子供好きかもしれないけどさ、違う意味の子供好きだったらマズイじゃん?最近物騒だし。

いや、でもユウちゃんすごいわ……めぐだけじゃなくて、その友達の親の事まで考えて。

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あきゅろす。
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