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極楽蝶華

 




だってあの人達デフォルトが無表情だから、怖い。
何考えてるかわかんないし、村上先輩なんて無表情が怒ってるようにしか見えないから尚更。


「うーん、でも、高裏は結構見てると面白いよ。
よく醤油とソース間違えたり、しかもそれ一口食べるまで気付かなくて。
口に入れてからこう、カッ、と目を見開いて自分の使ったのがソースだったって確認して……
 その後周りに悟られないようにソースかけちゃった秋刀魚をもくもくと食べてるの。意外と天然でドジなんだよ。」

「ブッ」


潤が耐え切れずに吹き出した。
彰は頬がピクピクしている。……俺も正直吹き出しそう。

いや、悪いとは、悪いとは思っている。
だがしかし、意外な一面をこんな形で知るはめになって、正直堪えきれない。


「俊と猛もね、獅子緒と同レベルの危険人物判定してるけど……今日一日見てて、悠紀仁の前だってこと抜きにしても案外まともな人間だって思ったでしょ?」

『……はい、思ってた……というか、聞いてる話から作ってた人物像とはちょっと違うかな、って。』


会長は常識とか世間一般の金銭感覚がちょっと足りなくて自分の意見が通らないと不機嫌になるくらいだし

琉崎副会長もなんか……言動がおかしくなってる事を除いては(多分)まともだし。

学園内で聞くみたいな、ちょっと目立つ生徒に喧嘩売って歩いてる“動くトラブルメーカー”をするような人には見えない。
少なくとも、何か理由が無い限り簡単に手を出したり、ましてや自分から率先して暴力沙汰起こすような人ではないと思う。

まぁ確かにちょっと、二人とも結構我が儘で“人が自分の命令を聞いて当然”みたいに思ってる節も感じるけど。小さい頃から周りに傅かれてたからその辺はしょうがないかな。

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