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極楽蝶華
なんだこれ可愛すぎだろ
 


「で、そのあと、好奇心に負けてその本読んじゃって。」

「パソコンで調べたのだけは失敗だったね。」


「そっか〜、それで3人はお腐れに対する予備知識があるのね〜。
あんな事目の前でされたら喜ばざるをえないじゃない。思わずホイホイされて興奮しちゃったわよ、もー。」



『まぁ、あんまり喜ばしい経験じゃねーけどな。』



あれ以来会う度に男子校内で何か恋愛沙汰は無いかと聞かれてて正直困る。

知らねーってごまかしてたけど、
突っ込む穴があればいいやと男にも手を出しちまってたからな……バレやしねーかと戦々恐々だ。
バレたら最後根掘り葉掘り聞かれてネタにされるだろうし。



「だぁぁぁぁっ!」

いきなりの奇声に少し驚いて振り返ると、調度春日がケータイを床にたたき付けてる所だった。

「なんつーもんを調べさせるんだよ!」

春日の眉間に寄ったシワに、思惑が成功したことを確信して内心ほくそ笑む。



『あぁ、無事見つかったみてーだな。』

「わかっただろ?そーゆー人種もいるんだよ。世の中には。」


春日が、何かマズイもんでも食ったかのように消化不良起こして顔を歪めた。


ハッハ、良ぃ顔。



「あ、そうそう。で、話の続きね。情報提供のメリット……これが君達の【報酬】。
どうやって撮るか、君達には解らないでしょ?……まぁ、解った所で無理なんだけど。」



最初に提供された写真の束とは別に、ジャケットのポケットに入れられていたソレ。
恐らく後から出してこうやって交渉材料にするつもりだったんだろう。




ちょっと恥ずかしそうに、照れたような表情をしてはいるが……笑顔で(ここ重要)、カメラ目線で(ここも重要)、ポーズまでとっちゃって(これも重要)

すんげー可愛いフリフリの服(ここが最重要)で写真に収まってる悠紀仁。
しかも、外見から推測するに最近の写真だ。


『え……、これ……え?
不機嫌そうに写ってるのなら、貰ったけど……』

正しくは勝手に持って帰ったんだが。


「不機嫌そうに写ってるのは、はるちゃんが撮ったシリーズかな?
ウフフ、これはね、今のところはるちゃんが1枚持ってるだけなの。
私が撮ったから。」


周りの奴らも、覗き込んで言葉を失って写真に見入っている。
当たり前だ。この悠紀仁は反則だ……反則級に可愛い。

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