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極楽蝶華
昔々
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「……奈緒ちゃんのお姉さん、そんな一般人相手でもところ構わず趣向暴露するようなちょっとアレな人なの?」

「いや……普段は巧妙に隠してます。両親も知らないですし。僕も二人から聞くまで姉達がそんな趣味持ってるとは知りませんでしたから。」


「……双子ちゃん達は何でわかったの?」



『いや、分かったっつーか、言われて。』

マジあれ笑い話にすらなんねーんだけど。

「昔から何回か奈緒んちには行ったことあるんだけど、俺らが中学生のある日……ホラ、奈緒の顔からするとだいたい想像着くじゃん?姉貴達も美人なの。
そんな二人に部屋に呼ばれてホイホイついて行った時、ちょっと期待した訳ですよ。あの時は女とヤルことしか頭になかったし。」

『……今は悠紀仁しか眼中に無い。』

「いや、俺もだしそれ。
んで、至極真剣な顔して言われたんですよね。」




ねぇ……俊くん、猛くん……今、好きな人、いる……?



「……まぁそれは最初だけ聞いたら告白の前段階に聞こえるわね。」

「続いたのが
【うちの弟とかね、女の子より可愛いけど……性別とか気にしないで恋してもいいと思うわよ】って。」


『で、【女の子の代わりでも私的には全然オッケーだと思う。そのうち愛が芽生えてくるか……そうだ、教えてあげようか?男の子同士でどうやってSexするか。】って続いて。
言われたこと理解すんのに余裕で数十秒かかったからな、アレ。』


「で、どうしたの?その後の詳細!詳しく!」


『……どーもこーもねぇ。なんか、参考文献と称して大量の……その、そーゆー本を渡されて。部屋から解放されてすぐそのまま奈緒んトコ行って【お前のねーちゃん達オカシイ】って文句言っただけだ。
何でも、当時の俺達が三角関係に見えてたらしい。』

脳内変換怖ぇ。


「ちっ……なーんだ。昔の恋人同士とかなら面白かったのに……」


「えー、ちょっと〜やめてよ智美さん。それだけはない。」
『俺だって勘弁願うっつーの奈緒なんて。』


言った途端、左足に圧痛が走った。

『ッ?!』
「……何で僕が勘弁願われる立場なのかな?
お前らが選ぶ前に0.001秒の思考すら経る前に脊髄反射レベルでこっちから願い下げなんだけど。」



『……悪かった、お互いに恋愛対象にないって、その点は最大級に理解してる。
分かってるから、どけてくれ。』


フン、と軽く鼻で嘲るように一瞥されて、奈緒がようやく俺の足の上から踵をどけた。

……どーやってこんなのと恋愛しろっつーんだよ。

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あきゅろす。
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