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極楽蝶華
【!】不適切な癒し系を通報
 





「いや……可愛いじゃないですか。」


「何をおかしなことを」
とでも言うような表情をした村上が軽く首を傾げた。


「……5歳だぞ、この悠紀仁は。5歳。」

「分かってますよ、さっき智美さんがおっしゃっていたでしょう。」


『なぁ……あんたロリコンって言葉知ってるか?』


自覚が無い村上に、直接的な一言を投げ掛けてみた。


「……何を馬鹿なことを。私は違いますよ。」

「いや……全然説得力無いから、村上。
そんなとこ今まで見たことが無いのに、【あの】村上が慌ててるからどんな写真かと思えば……」


気付いたら久遠センパイや透も近くに来て写真の物色を行っていた。あのオープン変態(猛)は言わずもがなだ。


チクショウ……今朝から散々からかいやがって。
生徒会の仕事サボりまくってたのは確かに俺が悪いとは思うけど、こんな陰湿な手でネチネチネチネチ仕返しすることじゃねーだろ。


じっとりとその横顔を睨んでいると、ふとこちらを見た久遠センパイと目が合って一瞬ビクッとした。
そして、温度の感じない目で一瞥されてまた目を逸らされる。
なんだよ、もう。


「だから、違いますと言っているでしょう。
私はただ悠紀仁様は小さいときから可愛いと思っただけで……」

うわぁヤベェコイツ本物だ!!
しかも自覚が無い分タチが悪い……


どんな反応をするのか、と無意識にセンパイ達の方に顔を向けた。
オープン変態以外は顔を引き攣らせていた。当たり前か。


「何ですか、全員固まったみたいに。」

固まりもするわ。


悠紀仁、お前が【癒し系】だとか言ってた村上はとんでもねー変態だったぞ。ロリコンだぞ。

悠紀仁が村上に幻滅でもしないかとちょっぴりネガティブキャンペーン期待して見回したら……
……窓際の木製のベンチに座って彰達と一緒にここの店の物らしいマンガを読み耽っていた。勿論こちらの喧騒に1mmも意識を向けてる気配は無し。

……分かってたけどな!


そして、村上のネガティブキャンペーン期待しちゃった自分に自己嫌悪。
……はぁ。



「……小さい頃の悠紀仁も可愛いけどさぁ、やっぱ最近の不機嫌そ〜に写ってるこのあたりが一番萌えるよなー。」


もう一人の変態テメーは黙ってろ!空気読め!

これ以上ややこしくすんな!

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あきゅろす。
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