極楽蝶華 2 『……別に、悠紀仁様が嫌な事をしようと意識してしていた訳では無いんです。 ただ、確認を取らないと不安で……それが嫌だとは……考えもしませんでした。申し訳ありません。』 ……?余計、顔が赤くなった。 「隆也さん変な所で天然なの……。やだ。」 天然、とは悠紀仁様の事を言うのではないか? 一人首を拈る隆也。 自分が鬼畜だと自覚無し。 『……では、最後に一つだけ。』 「えっ……?ん、」 『…………私にされたこの行為が嫌なのでは無いのですね?』 掠め取るように口付けた唇に、困ったような顔をした悠紀仁様がこちらを見上げた。 「……嫌なら、そう、言ってます……。それに、……嫌だったら……して、なんて……言いません……」 『嫌ではない、と?』 「…………嫌なんかじゃなくて。 ……好き、です。」 うなだれて、私の腕の中で呟く悠紀仁様の、顔が見えないのが少し口惜しい。 きっと、理性が持つか危ういほど可愛い表情をしているのだろうから。 [*前へ][次へ#] [戻る] |