べるぜバブ 2 「てめぇら…いい加減にしろよ。完全にうちの家族とりこみやがってマジでいつく気かこのやろう。」 『や、オレはもう帰るし全て事実だ。』 「仕方あるまい。貴様ら『ら?』は坊ちゃまに選ばれてしまったのだ。それに、私が坊ちゃまをつれて出ていったら困るのは貴様の方だぞ?」 お、それにはオレは入ってないっぽい。 「あ、なんだよ困るって…」 「アー…ダ。」 聞き返した少年Bの足に赤ん坊がくっついた。 「でぇーい、ひっつくな!!」 『おいっ!』 即座に蹴り飛ばした少年B。 「なんて事を…貴様…っ、泣いてしまうぞ!?」 「知るか!!かってに泣いてろ!!」 おー、なかなかの最低発言だな。大丈夫か、と手を伸ばして赤ん坊の頭を撫でると眼に涙が見えて嫌な予感がしたので慌てて引っ込める。 「…しかし…坊ちゃまが泣くと…」 「ビェエエエエエッ」 「ぎゃばどぅううっ」 「『………っっ』」 びっ、くりしたー!し、心臓がばくばくしてんじゃねーか。手を引っ込めて正解だったな。 「−…みたいな事に…」 「みたいじゃねえっっ!!確信犯だろてめぇっ」 「言ったであろう困ると…ちなみに、貴様が坊ちゃまから15m以上離れると即死レベルに泣くので注意しろ」 「(困るどころじゃねーだろそれ…!)」 『うわー、かわいそう。ではオレ関係ないし帰ってもいいか?』 「ちょ、待て!俺を一人にするな!」 「あと、言い忘れたが、坊ちゃまは貴様と悠里のチームワークが気に入ったようだ。」 『(…いきなり呼び捨てかよ。)で?』 「…それで俺と証人Aはどうなる?」 「貴様と悠里が30分以上坊ちゃまの視界から離れても坊ちゃまは即死レベルに泣くから注意しろ」 「『………はい?』」 は、あぁぁぁー? 『じゃあなんだ?オレも泣かれたら死ぬのか?』 「いや、安心しろ。死ぬのはアイツだけだ。」 『「…………。」』 『ではオレはこういうことで「ちょっと待てぇ!!離れるんじゃねぇ!」……チッ。なんだよ、オレにはメリットねーじゃんかよ。』 「Σメリットなければ俺が死んでもいいのか?!」 『おう。あ、死ぬならオレに見えないところで頼むわ、後味悪ぃし。つか、考えてみろ。30分以上離れないとか赤の他人なんだから物理的にムリ。』 だからオレを早く帰らせてくれ。オレ今2日間無断外泊になっちゃってるからさ。 「そんなこと言うな!!俺ん家に居候すればいいだろ!」 『そんなんオレにとって何がメリットなんだよ。』 いや…待てよ。コイツは確かこないだ不良達に絡まれてたんだよな。なら、コイツの側にいる方が石矢魔のてっぺんとりやすいんじゃねーか? 『…いいぜ。側にいてやるよ。』 なかなか面白いことになってきたじゃねーか。 「本当か?!助かったぜ!男鹿辰巳だ。よろしくな。」 『一瀬悠里だ。よろしく。』 こうしてオレたちの奇妙な同居生活は始まった。 (あ、男鹿ケータイかせ。オレの壊れたから。) (?ああ。) (もしもし親父?) (悠里!2日間も連絡なしにどうした?!何かあったのか?!私がどれたけ心配したと……) (あー、うっせ。ケータイ壊れてたんだよ。と、それからしばらく家に戻らないからよろしく。) (なっ……!!なにを言ってるんだ!?) (ということで、オレの居場所探すなよ。じゃーまた。) (待てっ………) ープー……プー (はい、ケータイどうも。) (いいのか、それで?) (過保護すぎんだよ、うちの親父は。ま、どーせしばらくしたらバレるから。) (?) 2010.09.05 [*前へ][次へ#] |