べるぜバブ
4
「…ちょ、ちょっとまて……一つ屋根の下なの?あのゴスロリちゃんとお前ら!そして悠里はイケメンなのに女嫌い?!もったいねぇ!!」
あぁ、さっそくまた呼び捨てかよ。ま、いいけどさ。つかヒルダさんと一つ屋根の下はオレにとって拷問なんですが。女3人もいるとかまじありえねー…
「おいおいマジか?本当にガキがいるよ」
「転校生は新入りらしく挨拶に来なくちゃいけねーんじゃねーの?」
『……あ?』
あまりの眠さに欠伸を噛み殺していたら突然目の前に現れた3人組。
「ニギャーッ」
『ベル坊っ?!』
ベル坊に気をとられた一瞬、がっちりと後ろから腕を捕まれてしまった。ちくしょ、汚い手で触んなよ。
「よ〜男鹿くん、パパになったんだって?ダメだな〜、子供とツレはしっかり見ておかないと「動くなっ!!」そう、動くな…って、え?」
『それ以上動いたらぶっ殺すってさ。』
「そうそう、って余裕そうだなお前!!」
いや、こんなんその気になればすぐに倒せるし。ただこの状況で男鹿が15m以上離れないでどうやって倒すか興味あるからしばらくこのままで。
「フフッ…あの男鹿があせってやがる…」
「ああ…やれるぜ、これ「まちな」
「うっ…あんたらは…」
「石矢魔の双頭竜…!!真田兄弟!!」
『「誰?」』
あー、オレ今日初めて学校来たしわかんねぇや。って男鹿もそんな顔してるからそんな有名じゃないんかな。
「おいおい…ぬけがけはいけねーなぁ…」
「キラーマシーン阿部!!」
「おっと、俺を忘れてもらっちゃ困るぜ」
「グッドナイト下川まで!!」
「な…なんてこった…2年幹部がせーぞろいじゃねーか!!」
「『だから誰?』」
どうするよ、と言って後ろに下がる3人組。お、その方向は…
「お帰りなさいっ!!」
ゴキッ
『や、ただいま。』
「てめぇ…次勝手に離れたら踏み潰すぞ。あと悠里!お前は戦え!!」
『うぃーっす。』
「Σやる気ねーな!ったく、帰るぞ」
『ああ、早く寝るわ。…ん?』
そう言って帰ろうとするオレらの前に立ちはだかったのは…誰だっけ、阿川さんと下田さん?
「フーン…君らが無敗のルーキー男鹿辰巳君と転校初日から学校サボってた一瀬悠里君ね。男鹿君はそんなにモテるよーには見えないケド。」
「勝負だ、勝負しろ!」
「あー?めんどくせぇ」
『もう寝ます』
「あ…あんたら状況わかってんのか!?」
『「邪・魔!」』
ードスン
((しゅ…瞬殺…!))
「さーて帰るか」
『やべ、もうここで寝そう…』
うわ、もう足元がおぼつかないから。やばいし。
「…へえ、やるねぇルーキー」
「ガキごと真っ二つにしてやるよ」
半分以上閉じかけてる目をうっすらと開けるとなんか騒いでる2人組。なんだ、兄弟なのかな。
「「死ねやあああ!」」
『だーかーらー』
『「邪魔」』
ードガァン
オレがチェーンソーを殴り壊して男鹿が兄を殴ってベル坊が弟を感電させた。あー、拳割れちゃったわ…ん、いいこと思い付いた。
『ベル坊、泣け。』
にやっと笑ってからベル坊に近づいて血を見せる。
「ビエエエェン」
「「「ぎゃあああぁぁ!」」」
その電流をすべて真田兄弟に。なんでかって?睡眠時間削られてイライラしてるからな。
『おー、もっとやれもっとやれ。』
(((お、鬼だ……)))
『んじゃ行くか、古市に男鹿。ってなんで男鹿倒れてんの?』
「おまっ、ベル坊泣いたら俺も感電すんだよ……」
『……あ』
こうして…
後に全国の不良達を恐怖のドン底にたたき落とす伝説…子連れ番長べるぜバブと金色の旋風(瞬殺が得意だかららしい)は始まった。
2010.09.07
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