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REBORNの有在。






 間抜けな声に起こされたあっしは取り敢えず間抜けな顔した親しきトモを撲った。

「いってぇー!」
「…」
「寝るなあちなち! 帰るぞ!」
「六沢と?」
「文句あんのかよ」
「ある」
「なに気傷付いたわ」

 顔を横向ければ真っ赤なオレンジの空が教室に居るあっしと六沢を照らして、夕焼けだというのに眩しいと感じた。

「ほら、帰ろうよ」
「ん…」
「今日ジャンプ発売日だぞー」
「オーケー行こうかジミー」
「俺って地味なの? ねぇ地味なの俺?」

 六沢の腕を引っ張って鞄を肩にかけながら教室を出、玄関で靴を履き替えながらぎんたまはどうなったんだろうと会話をする。リボーンが無くなった今、ジャンプの楽しみはぎんたまが占めているんだよね。あー読みたいな続き。でもあれだ、

「帰っちゃうんだよなー…」
「は? 帰るって?」

 校庭を横切る六沢に首を振って、お腹減ったと呟く。スクアーロが涙目になるから食べないけど、たまにはフカヒレスープを食べたい。実物入ってないのに嫌がるからねあの子。何て可愛い、

「あ」
「お?」
「ん゙?」

 立ち止まったあっしに続いて六沢も止まり、校門前にて美男の彼はあっし達二人を皮肉そうに見返した。

「帰るぞぉ」

 あっしの前までやって来ると手を取り学校から離れてくスクアーロ。後ろから投げられる六沢の「お幸せにー」なんて言葉が空耳じゃない限り彼に明日はないと予言出来る。

「どうしたの?」

 車道側を歩くスクアーロは無言。

「約束したっけ?」

 無言のまま横に振られる首。

「じゃあどうして?」

 そしてまた無言。
 そして握られた手。
 力の入る大きな手に、少し顔が熱くなった。

「…コンビニ入っていい?」

 無視されたら蹴るつもりでいたが小さく呻いてコンビニに入るので、そんな可愛いスクアーロにハグをプレゼントした。相変わらず細い腰だなあ。
 雑誌コーナーの棚下に屈んで手を伸ばそうとしたらスクアーロが制止をかける。

「俺が取る」
「え、何でー?」
「…見えるぞぉ」
「えろ鮫 いてっ」

 取ったジャンプの角で頭を殴るスクアーロにもう一度抱き着いて、帰って欲しくないなーなんて酷い事を思った。
 ボスもスクアーロもいつ帰るんだろう。
 買ったジャンプを歩きながら(スクアーロに危ないだ転ぶなよだの子供扱いされながら)パラパラめくってると見慣れた絵に足が止まって、大袈裟だけど手の力が抜けた。

「どうしたぁ?」

 エレベータのボタンを押すスクアーロがあっしの手元を覗いてごく、と唾を飲む。

「…何でボスが出てる、の?」

 涼しい筈なのに額からは汗が数適、伝った。










あきゅろす。
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