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浴衣と夏祭り。2。









 時計の針は十六時十七分と、ボスが更衣室に消え「ド畜生が!触ってんじゃねぇ!」


「ちょっとボス!あんな風に地の文邪魔しちゃだめだよ!!」

「突っ込むとこはそこか」

「ちなち!てめーが着付けろ!」


 更衣室から上半身裸のボスが。激昂してない辺り十年の歳月は素晴らしい。ボスはあっしの腕を掴み男性店員さんを蹴り出すとあっしを引っ張、ちょ、


「助けてスクアーロっ!」

「……着付け方は訊いといたぜぇ」

「やれってか。ううう…」

「ふん…」


 どのみち着付けるなら家でやれば良かったよちきしょー!店員さんに謝りまくってからスクアーロの指示に従いボスの着付けを、


「ってボス貴男甚兵衛なんだから必要ないでしょう」

「今更な」

「俺はやり方知らねぇ」

「はぁ…」紐を結びながら溜息を深く吐いた。「あれ、じゃあスクアーロは何で着付けの仕方訊いたんだ?」

「浴衣の着付けをな」

「嗚呼そう…なら着たらどうだろう?」

「……帯やれねぇ」

「つまりやれと。何なんだこいつ等。三十越えてなに中学生に甘えてんだよおい」


 最後の紐を絞め次はスクアーロだ。ちなみにボスは狭いのが嫌らしく出て行った。店員さんに謝れよ、もう。


「じゃあ脱いでね」

「…っ」


 紅くなりながらもシャツを脱ぐスクアーロは色っぽくて可愛過ぎる。ベルトを外しズボンのボタンを開けたところで流石に止めた。いやだってまさかズボンまで行くとは思わなかったんだもん。だってスクアーロが黙って脱ぐなんて。これも十年の歳月が齎した結果か。それとも三十路の余裕?

 ちらちらとスクアーロの整った身体を見てるといきなり熱い肌が頬に付く。あれ、何で抱きしめられてるんだろう。てか待ってスクアーロ、心臓バクバク鳴っててヤバイよ。


「み、見んな」

「だって、綺麗だか、ら」


 どうしよう。あっしまで心臓、てか身体が熱い。手をどこにやるでもなく棒立ちのまま抱きしめられて、てかあっしの目に映るは白い肌と男性にはあまり隠す必要のないのなんだけど。あっし二次元では書かない派何だよね。いや先端の穴らしきところを考えたら書いても可笑しくはないけど線がないじゃない。てかなにあっしはそれを直視してんだ。変態か。変態なのかあっし。


「……ベルト抜いた方がいいよなぁ」

「え…あ、うん」


 ベルトが外される音とか凄くえろいな…。よくよく考えたらスクアーロの格好凄いえろっ。チャック開けてたらもっとえろいよね。外しかけのベルトと開いてるチャックってえろい。中から下着覗けるんだもん。

 てか何でスクアーロは抱きしめてるの。確かに男性の下着姿って微妙だと六沢のお姉さんが言ってたけど、それを気にしての事か。いやでもねスクアーロ。君が着るのは浴衣であって全部脱ぐ必要ないよ?


「なっ…早く言え馬鹿!」

「痛!!なにもしかして全部脱がなきゃだめと思ってたんだ!!?」

「うっせぇっ…!」


 あっしを放したスクアーロが浴衣に腕を通す。鏡に写ったあっしとスクアーロの顔が紅いのは無視だ。うん。後何気に勃起してたのも見過ごしてあげるよ。













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