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ボスも凄いよ。









「ゔー」


 帰って来ると制服姿のままベットに横になるちなちが居た。


「どうしたぁ?」

「お帰りなさい。腰痛くてね。てかお腹」

「…は?」

「?」

「いやあのお前、大丈夫かぁ?」

「うーん…」


 ちなちは痛みに我慢してるのか眉を潜め腹を押さえてる。昨日は普通だったっつーのに…。

 …まさか。


「あの…、安静にしとけよぉ?」

「へ…? そうするつもりだけど…」

「えーと…」

「…?」


 こういう時どうすりゃいいんだぁ? あったけぇもん食わせるとかか? あー解んねぇ。


「そもそも俺は恋だ何だをした事ねぇんだよ」

「マジか」

「ヤる事はヤったが単なるその場凌ぎみてぇなもんだったしなぁ…」

「そっかー」

「……なに嬉しそうにしてやがる?」

「え。だってスクアーロが好きな人居なかったとか言、」
「はぁ?!!なな、なに盗み聞きしてやがるんだぁ!!!!」

「いや聞こえちゃったんだもん」

「………っ、悪かったなぁ三十路越えて好きな奴居なくて」

「寧ろ剣に一筋って事で嬉しいけどあっしは」

「……」


 んなふにゃって力なく笑われるとこっちまで身体の力が抜ける。こいつは癒し系でも目指してんのか。


「ねぇ、こっち来てくれない?」

「ん?」


 近付くと手を握られる。


「こうしてたいんだ」

「…」


 弱々しく微笑むのは腰が痛いからだろう。俺はただ笑い返してやるしか出来ず、ちなちをこうした奴に苛立って来た。

 かっ捌いてやるぜ。


「ちなち」

「む?」

「誰にヤられたぁ?」

「なにをだい?」

「………腰痛なんだろ」

「? まあ…」

「だからそうした奴をかっ捌きに行く。教えろぉ」

「むむ? ちょっと待ってよ」

「何だぁ」

「えーと…何を勘違いしてるんだい? あっしの腰痛は生理痛だよ」

「…………………」

「………」

「…………、マジかよぉ!」

「うわっ!子宮に響きそうだから止めてよ」

「カスが」

「おわっ?!いつから居たんだぁ!!?」

「てめーが捌く云々言ってる時からだ。ロリコンの上に変態とはな」

「なぁっ…!」

「クフフ…馬鹿だスクアーロ…あはははっ」

「うっせぇぞぉ!!」

「ほらよ」

「ありがとうボス」

「? 何だそれ?」

「セデスだ」

「…………ザンザス…これの意味解ってんのかぁ…?」

「? 生理痛薬じゃねぇのか?」

「………」


 ロリコンはてめーだ。








   鮫愛




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