全次元共通零円。
「ちなち、起きろ」
「……?」
「好きだぁ」
「ス…ク、あっしも…」
「なに言ってんのお前」
突然鼻を摘まれて息出来なくなり苦しみを堪えて目を開けた。
「…っ六沢!」
「何の夢見てたんだよお前」
「夢…?」
何かあっしは寝てたらしい。じゃあさっきのスクアーロは夢なのか。残念だ。
「ほら、んな事よりマック行こうぜ」
「え、何でだい?」
「勉強教えろっつったろ」
六沢に腕引っ張られて誰もいない教室を後にし、駅前のマックへ。学生いるなぁ。
あっし騒がしいの嫌いなんだよね。咬み殺したい。
列んで暫くするとレジまで行けて、なに頼もうかとメニューを見る。
「ちなち」
「なに」
「この人って水族館の人?」
「は?」
「何だぁ、水族館の人って」
あれ? スクアーロの声が聞こえるのはつまりあっしがまだ夢見てるから? スクアーロがマックの制服着てレジに立ってるのは夢だからですね?
「…」
「痛たたた!だから抓らないでよ」
「いや、夢見てるんじゃって顔してたからなぁ」
「今試そうとしてた事先にやらないでくれないかい。もう」
「ねぇちなちの彼氏。なんでこんなとこいんの?」
六沢がにやりと笑いながらスクアーロを見る。つか彼氏って。てかスクアーロがマックの制服とか似合わな過ぎる。やべぇ、腹筋が死ぬ。
「つかの間の金稼ぎだ。頼むならとっとと頼めぇ」
「へーい」
うわ、スクアーロ「彼氏」ってのに突っ込まなかったよ…。
「んん? いや俺は彼氏じゃねぇぞ」
「気付かなかっただけですか」
「ダブルチーズバーガーのセット。コーラね。後バニラシェイクM」
「おう。お前は何だぁ?」
そう訊かれても頼もうとしたものを六沢に言われたので頼むものがないのだよ。
「………」
「ん、なぁに?」
スクアーロが眉間にめっちゃ皺作って六沢睨んで、六沢は六沢でにやにや笑って。
「まあ、食ったら夕飯食えねぇしなぁ。ちゃんと作っとけよ」
そう言ってレジから離れるスクアーロ。結んである髪が揺れてるよ綺麗だなおい。
あ、マックと言えばあれだ。よしやってみよう。
「なあちなち」
「ん?」
「夕飯ってなに。作っとけってお前等やっぱ付き合ってんだろ」
「いやち、」
「ゔお゙ぉい、持って来たから金出せぇ」
金出せって、柄の悪い店員だなぁ。つかこの人敬語使えるの? まあいいや。
「スクアーロスクアーロ」
「ん゙?」
「追加でスマイル下さい」
「何時の時代のネタだ。驚きだぞ」
「君に通用した事に驚きだよ」
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