精神年齢は中学生並。
夕飯を作る為に台所で材料切ったり、炒めたりしてると視界が急に暗くなる。
「スクアーロ?」
横を向けばあっしの後ろに立ち、頭の横から覗き込むようにしてる美男が。
覗き込む顔えろっ。
「手伝うぞぉ」
いやあのまず、その顔止めて下さい。顔紅くしないでっ!!
「じ、じゃあ副菜でも作って」
「おう」
う、うわ…かっこいい。
スクアーロはあっしの隣で野菜を切り始め、手慣れてる感じがなんとも言えない萌える気持ちを高ぶらせる。おっとあっしはあっしでやらなきゃ。
「あのよぉ」
「んー?」
「…親御さんはどうしてんだ?」
「跳ねて逝った」
「ゔお゙ぉぉぉい!!そんな明るく言うもんかぁ?!」
「いや、なんか聞きづらそうだったから」
「どんな理由だ」
「君が理由さ」
お皿に盛ってテーブルまで持ってくとスクアーロも出来たらしくテーブルに置いてくれる。流石三十路。伊達に三十路じゃないね。
「三十路三十路うるせぇ。味噌汁ねだる感覚で言うな」
「味噌汁なんかねだらないよ。いただきます」
手を合わせて湯気を出す料理を一口。スクアーロもおんなじようにしてから食べ始め、両者無言。いつも煩い人だと思ってたからすっごい意外。あ、でも三十二歳でぎゃあわぁ騒がれ続けるのもイタイ…。
「殴っていいよな?」
「え、な…痛い!なにするのさ?!」
「お前は年齢にこだわり過ぎだぁ!!ちったぁこっちの身になりやがれガキぃ!!」
「ガキじゃないもん!」
「あ゙ぁ?!一人暮らししてようが中身がガキなんだよ、ちび!」
「ち…っ、ちび…っ? ムキー!自分が百八十センチあるからって!!」
「はっ!」
「笑った!!このおっさん笑ったよ!」
「んだとちび?!!」
「年齢気にするとかおっさんおばさんだからでしょう?」
「テメェ!」
「な、なに」
「……っこの馬鹿女がぁ」
立ち上がったと思えばまた座って、そして怪訝に見るあっしの頭をくしゃっと撫でた。
「危害加えねぇから安心しろぉ」
そう言って微笑するスクアーロは、あっしが大好きな彼そのもので。
やっぱり大人((ノリがいいんだと信じてあげるよ))。
「お父さん!」
「やっぱ捌くか」
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