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No2#意志持つ剣、選ばれた力

森の中を歩いていたと思ったら、いつのまにか道に出ていて歩くことが少し楽になった頃、

「あの…どこへ向かっているんですか?」

「もう少し歩くとソウハにつく。」

男はソウハという場所に向かっているらしい。
後少しと聞いてやっと出られたのかとホッとした。舞白は自分が思っていたよりずっと疲れていたのだと思う。

それから数十分経ち二人は目的地のソウハ町にたどり着いた。空はもうオレンジ色に変わり涼風が頬を掠め、昼間かいた汗ももう消えている。


「ここがソウハ。通称“始まりの町”って呼ばれてる和な町だ。」

「ここがソウハ……。」

ソウハ─そこは始まりの町。決して栄えている町ではない。しかし町人達の笑い声が絶えない不思議な町。

「案内はここまでだ。じゃあな…。」


男はそういって舞白から背を向け立ち去っていく。


「あ、ありがとうごさいました!俺、舞白光哉って言います!今は何にも持ってなくて出来ないけど、いつかお礼させてください!!」

舞白は離れていく男に向かってそう言った。すると男は一度だけ振り返ってポケットに手を入れ何かを舞白に向かって投げた。それを両手で受け取る。


「青の玉?」

舞白に向かって投げられたそれは初めて男を目にしたときに男がポケットにしまっていた青の玉だった。

「…それやる。」

「これは一体?」

「ギルドに行ってそれを見せて見ろ。」

「ギルド?」

「行けば分かるさ。」

そう言うと今度こそ男は舞白の前から消えていった。

──────────
──────


「とりあえず、ギルド?だっけ。」


男と別れた舞白は言われたとおりギルドに向かって足を進めていた。店数は少なく目的のギルドを探すのは難しいことでは無かったのですぐに見つけることが出来た。


『こちらはギルドです。ご用件をどうぞ。』

中に入り受付に行ってみたはいいがどうしていいか分からずとりあえず青い玉を見せてみた。

『換金ですね。少々お待ちください。』

「あ!すいません、ギルドって初めてで仕組みがよく分からなくて…教えてもらって良いですか?」

このまま話が進んでしまったら分からないまま終わってしまうと思った舞白は正直聞くことにし、訪ねた。

『?はい。(ギルドを知らない?)

ではまずギルドとは各市町村に必ず一つはある建物の事です。ギルドでは金融と懸賞を主に扱っていています。ギルドで出来る事は大きく分けて三つあります。

・お金の預金
・掲示板の依頼
・魔物の懸賞

の三つです。 

お金の預金は言葉通りお金を預ける事が出来ます。掲示板とは掲示板に貼ってある依頼の仕事の受付のことです。もちろん依頼も出来ます。依頼内容は、手伝いや情報提供、クエストなど様々な依頼があり、依頼が成功するとそれにあった報酬がギルドを通して貰える仕組みになっています。
クエストについては依頼だけではなく、魔物を倒す度に魔物のランクに応じて懸賞金が出ます。このことを魔物の懸賞といいます。この懸賞がある限りお金を稼ぐ手段が無くなることはありません。』

「へぇ、じゃあこの青の玉は?」

『そちらにつきましてはまずこちらの貼り紙をご覧ください。』


そう言って見せられたのは魔物のランクとその懸賞金が書かれた貼り紙だった。



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