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夢路
開かれた道にただ一人残されて
気付かないうちに歩み始めていた
どこまで行っても変わらない景色の中で
ただ止まることは許されずにいた

空へ伸ばした腕を
誰も何も掴んではくれない
ひたすら宙を舞うだけで
空回りするだけだった

深い深い夢の中
もう直ぐ目覚めの時が来る
どれほど強く思おうが
眠りの箱をこじ開ける

深い深い夢の淵
望み求めて歩んでも
紡がれていく言ノ葉は
届かないまま消えてゆく


瞳を閉じて
耳を塞いで
口を縫い付け
躯を縛り
心は潰され

消 え 去 っ た 




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