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プレゼントこのんside


うんと、うんっとちっちゃい頃からわかしくんとわたしはおともだち。
でも、おにーちゃんでおししょー。

ずっといっしょにいたの。

わたしのおとーさんおかーさん、いっぱいお仕事あるから…おたんじょーびはいないの。
でも、お手紙にすごいプレゼントくれた。

おとーさんからはおっきなカメさんのぬいぐるみ…ふわふわしてて、まいにち寝るときいっしょ。
おかーさんからはおいしそーなケーキ…毎年つくって送ってくれてすっごくおいしーの。
わかしくんの家族とたべた。

一年に一回あえるかあえないかだからさびしーけど、お手紙にはいつも「大好き」ってかいてあるからうれしーの。

それに、わかしくんたちがおいわいしてくれる…。

いつもはわかしくん、おたんじょーびにおいわいしかしないのに、7歳のときは違ったの。

おかーさんのつくってくれたケーキをみんなで食べたあと、わかしくんがおっきな箱を渡してきた。

日「…やる」
母「若ったら…
このんちゃん、これは若からのプレゼントよ
きっと気に入るわ」

ちょっとびっくりしたの。
わかしくんがくれるって思ってなかったもん。
でも、うれしくてすぐに受けとって中をあけた。

中には黄色くて、ちっちゃなわたしにはおっくて、すっごくかわいいひよこのリュックがあったの。

「わぁ…!ぴーちゃん!ぴーちゃんだぁ…!!」

ひよこが大好きだったわたしには、ほんとに宝物にみえたんだ。

イスから立ってせおってくるくるまわったら、わかしくんおにーちゃんに頭なでなでしてもらえた。

「わかしくん、わかしくん!ありがとー!!」

わかしくんはちょっと照れたようなかおをして、「おめでと」って言ってくれた。
きっと、きっときょうはステキな日なの

9時前にちゃんとおふろにはいって、おたんじょーびの日はわかしくんとわかしくんおにーちゃんといっしょに寝るの。

わかしくんおにーちゃんのちょっとおっきな部屋で川の字にねるの。
わかしくんとわかしくんおにーちゃんにサンドイッチされて、わくわくしながらねたよ。

次の日おきたら、ぴーちゃんのヒモに『このんへ、若より』って書いてあったの。

このもじが、ほんとのわかしくんからのプレゼントなんだとおもう。


しばらくしてわかしくんおかーさんからきいたの

母「若はね、自分のお小遣いを貯めてプレゼントしたのよ。
どうしても、このんちゃんに自分で買ったものをプレゼントしたいって

ひよこちゃんは、若がこのんちゃんに似てるから選んだの」

それを聞いて、ぴーちゃんはもっともっとたいせつな子になった

だから、今もずっといっしょ。

わかしくんにせおってるの見られたら、呆れられるけど、ぴーちゃんはわたしのたからもの。

これからも、ずっといっしょ


(ちっちゃなころの、たいせつな記憶)
(今でもずっといっしょなの)

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