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らいく?らぶ?

氷帝学園中等部 テニス部次期部長 日吉若13歳

俺は現在、究極の決断を迫られていた…。


「…、せーいちぶちょー、くるしーです…。」
幸「あ、ゴメンね。
ちょっと強過ぎたかな…」
「せーいちぶちょー、ご機嫌ななめー…?」
財「あー…あのウザい女にベタベタされてたッスもんね
ホンマにウザいわぁ……あ、幸村さん次暁来俺に抱かせてください」
幸「えぇー…まだ癒やされたい」

俺の幼なじみ兼古武術の弟子兼俺の妹分である暁来このんは合宿中のテニス部のマスコット的な存在である。

故に、やたらと抱きつかれたり、頭を撫でられたりは日常茶飯事だったりする。
別に可愛がられるのは悪いことじゃない。俺が暁来を庇うまでイジメられていたのだからな…

問題は……

越「暁来、ちょっと足のマッサージやってくんない?
前やってもらって結構効果あったし。」
「あいっ!足また悪い?」
越「最近また動き難いからね」

幸村さんから離れてチビ助のもとに向かう暁来。
はっきり言おう。
チビ助は暁来に確実に好意をよせている。恋慕とかの意味で、だ。


一度、暁来に告って玉砕したらしい。
だが諦めていないと宣言して今もよく近くにいたりする。

何が言いたいかというと…

俺は…暁来が好きだ…。
もちろん、恋愛面で…だ。

癪なことに、跡部さんに気付かされたんだがな…。

「だいじょーぶ…?
今ラク…?」

チビ助の足をマッサージしながら尋ねる暁来。

見ていてイライラする…。
暁来が好きだと自覚してからは余計にな。
跡部さんがやたらニヤニヤしながら俺を見てくることも苛立つが…


跡「ハッ、ヤキモチか…?日吉」
日「うるさいですよ…跡部さん。
何なんですか…」

いちいち話しかけてくるなというオーラを出すも鼻で笑われ、軽くあしらわれた。

…下剋上だ…

跡「暁来の前だと余裕がねぇな…。
越前や財前やら男共といる時は特に。
…いい加減言えばいいんじゃねーの」

跡部さんの言葉は最もかもしれない。
が、アイツは俺のことを恋愛対象としての好意をもっていないだろう。

幼なじみ…又は師匠か兄か…

アイツの中の世界を壊したくない。
……暁来を守ると決めた時から…

俺は幸村さんたちに可愛がられているアイツに背を向け、自室に戻ることにした。

…跡部さんの言う通り…ヤキモチを妬きすぎてアイツに酷くあたってしまいそうだからだ。


…なんて俺の気遣いに暁来が気付くワケはなかった……

「あ……ひよしくんひよしくん。
ジャージ…ほつれてるよ」

チビ助のマッサージを終えたアイツが俺のもとに近寄ってきた。

今まではごく当たり前のことだった。
暁来は服の解れをよく直したりするから。
だが、今は話しかけてこないで欲しかった。

日「…気にするな」
「?…でも、早く直さないと…縫うの時間かかるよ…。」

暁来が気になっているジャージの解れた場所を触れた瞬間、俺はアイツの手を振り払ってしまった。


日「…っ気にするなって言ってるだろうがッ…!!」


暁来は目を丸くし、俺を見上げてきた。
俺が振り払った手は、赤くなっている。
周りが静かになったのに気づいたが、俺は冷静になれなかった。

日「いちいち構うな…、迷惑なんだよッ…!」
「ッ…ひ…よしくん…?」

アイツが傷付いたのに気付いていた。
だが、俺はその部屋から足早に出て行った。

…思ってもいない言葉を吐き捨ててしまった苛立ちと、アイツを…このんを振り払った自分への苛立ちと後悔が俺の中で渦巻いていた。







[幸村side]

このんちゃんに怒鳴りつけた日吉が出て行ったドアを俺は見ていた。
あの表情は、多分この前の坊やと同じ表情だ。

『嫉妬』『焦り』


きっと日吉はこのんちゃんが好きなのだろう…
恋愛対象として…

「っ…、…迷惑…だったのかな…

ポツリと呟くこのんちゃんに、坊やが歩み寄った。

越「…アンタは悪くないよ。あの人が勝手に苛立っただけでしょ」

嗚呼…、坊やは苛立っているのか。
好きな人を傷つけられて。
少なくとも、俺も日吉の怒鳴り方はムカついたかな…

このんちゃんはつい最近に恋愛というのを自分に向けられた。

それを日吉は知っているはずだ。
最も、恋愛対象ではないかもしれないけどこのんちゃんは日吉を慕っている。

そんな優しい子に、構うなだとか迷惑だとか…
ちょっと言い過ぎじゃないかな…

例え嫉妬だとしても、このんちゃんに怒りの矛先を向けるのは少し違うと思う。

幸「…このんちゃん、おいで」

俺はできるだけ優しく声をかける。

このんちゃんは泣くのを耐えるようにキュッと下唇を噛み、俺のところにきた。
ゆっくりこのんちゃんをだっこする。

ふふ…坊や、そんなに睨みつけないでもいいだろう…?

このんちゃんは少しビクッと怯えるように肩を震わせたけど、優しく背中を撫でれば安心するように身体の硬直を緩めた。

幸「このんちゃんは迷惑じゃない…
きっと、日吉は調子が悪かったんだ。あれは本心じゃないよ」
「っ…でも、…」

日吉に弾かれた手は赤く腫れていた。
酷くはないみたいだけど…

柳生「おやおや、腫れていますね…
女性に手を上げるなど紳士的ではありませんね…。
冷えピタを貰ってきますね。」

柳生が率先して冷やすものを取りにいってくれた。

いつもこのんちゃんの遊び相手になっている仁王ですら自分の冷たい手(自覚してるのか…)を彼女の腫れた手に当てていた。

仁「おーおー、痛そうじゃのう…
まーくんが特別に冷やしちゃる」
「ありが、とー…です」

なんて戯れていたらやがて柳生が戻ってきて冷えピタをこのんちゃんの腫れた手に貼った。
だいぶ落ち着いたみたいだ…良かった。

なんて口に出したら赤也にお母さん…なんて呟かれた。

幸「せめてお父さんにしてよ(黒笑)」

勢い良く目をそらしたのは許してやるよ(黒笑)
本当にこのんちゃんのお父さんみたいなのは跡部か手塚だしな…

お母さんポジションは貰っておくか、一応

あとは、日吉とこのんちゃんの問題かな…

…きっと大丈夫だと思うけどね…







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幸村はもろこのんちゃんのお母さんポジションです←

まだ続きますので続きもお楽しみください。
恋愛関連を書くのは初めてなのでごちゃごちゃになりやすいですけど……orz

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あきゅろす。
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