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Episode.2



僕は布団の中で、ぼーとしていると

バタバタ!!!

廊下がなんだか騒がしい。
廊下の方に顔を出してみると、妹達が走り回っていた…。
「うるさいな…。」

僕は、ため息をつきながら妹たちを呼んだ。
「瑠璃!羅威!」
あまり大声出したくないんだけどな…
「はぁ…」
またため息が出た。
まあ、こんなのは日常茶飯事だが。

スッ
しばらく経つと、襖が開いた。
そして
「「呼んだ?」」
妹たちは、頭だけをひょこっと出して聞いてきた。

「毎回毎回、廊下で走るなよ。走りたいなら、庭に行け。」

僕は、きつめに言ってみると。

「「…はーい。」」

妹たちは、少ししょぼくれて庭に出て行った。
そんな二人の背中を見ながら、昔のことを思い出した。

僕もあんなことがあったな…。
理由は違うけど、叱られたな。

と、そんなことを思っていると。



「にいさーん!」
瑠璃が走りながら叫んでいる。

「兄さん!兄さん!」
妹は、興奮したように連呼した。

「なんだよ…。うるさいな」

「門の方に知らない人が立ってる!」

…は?
それだけ?

「そんなの、郵便とかだろ。」

騒がしい奴らだな。

「違うよ!!もっと若くて、少し汚れてるの!」

今度は羅威が興奮したようにしゃべる。
浮浪者かなにかじゃないのか…

「「ちょっと来て観て!!」」

いやいや寝てなきゃだめだし。

抵抗してみても、妹たちはぐいぐいと引っ張ってくる。

「……ぁぁ〜分かったから。行くって!」

僕は二人に引っ張られながら、門のところへ行った。







この時まだ僕は知らなかった。





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あきゅろす。
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