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Episode.1
[遠藤光也]
僕は生まれた時から体が弱かった。
少し走ればすぐ息切れをし、すぐに倒れた。
幼いころは、普通に外で遊べた。だが今ではほとんど家の中だ。稀に散歩に行くぐらいだ。
本当は外で遊びたい。
だけど、それは今では叶わない。
散歩に行くのだって、辛い僕にはどうしようもない話だから。
それに、僕はもう長くはないらしい。
母が医者と話しているのを聞いてしまった。
別に悲しくはない。
僕には大切な物はないし友達もいない。
ただ、両親や妹たちが悲しむだろう…。
僕が死んだらどうなるのかな……ふと考えてみた。いっそ死んでしまおうか。
…いやだめだ。まだ死ねない。
僕には家族がいるから…。
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