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 ┗紅と白と


「虫は愛せねぇぇええ!!」

思わず大声に出してしまったのか、隣に寝転がっていたシロがビクリと動いた。

「む、むし?」

「あ、いやいや!こっちの話!脳内紅子さんが暴走しただけだから!」

不思議そうな顔で首を傾げるシロを視界の隅にしてそろそろ朝ご飯と、ベッドから降りようと体を起こした時に、腰が重たい…。

「べにこ、だめ。」

「え?朝ご飯食べようよ。」

「もうちょっとだけ。ね?」

私の腰にまとわりついて、甘えた仕草で顔を見つめるシロ。ぐっ…私は目眩がしそうです。そんな心臓がキュンキュンしてしまうような仕草、どこで覚えやがったコノヤロウ。

「仕方ないな〜。もうちょっとだけね。」

すると、輝くような笑顔と隠しきれないのか喉からゴロゴロ音。
優しくぎゅっと抱きしめると、またベッドの上。せっかく起き上がったのになぁ。

「べにこぉ〜すきぃ〜。」

「あいよ。私もだよ〜むぐっ。」

むぐぐぐぅ〜。唇を離してくれませんかね?シロさん。

気を抜いた瞬間に、にゅるりと入り込むシロの舌。乗り気じゃない私を誘うみたいに少し強引に舌を絡み合わせる。角度を変えたり唇を啄んだり、長いキスのせいで唇の端から唾液が垂れるころ、ようやく二人の顔が離れた。

「はぁはぁ…ん、何なの…?」

「紅子が愛おしくて。」

ニンマリ弧を描く口からは低く甘い声。

「あ、朝からエッチぃことは…だ、だめです!」

「本当に駄目?紅子は嫌?」

耳元に顔を寄せて良い声で囁かないで下さーい!
ついでにパジャマに手を突っ込まないで下さーい!シロさーん!


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