┗紅と白と 1 どうも。紅子でございやす。 この間からの一件以来、私はシロに対する気持ちに気がついてしまった。 それは、“恋”。間違っても“変”では無いのでご安心を。 しかし、私が恋した愛する人物は人間ではない。何度も言うけれど、目も鼻も耳も髪の毛も無い、全身が真っ白で口の大きい怪人である。ぶっちゃけ、彼を愛していると気付いた今でも、薄暗い場所で見ると不気味でしょうがない。 さてさて、私が恋をしたのは良いのですが、一つ気にかかることが。 例の件でワタリ…じゃなくて、ワタベ…いや違うな!え〜…と、そうだ!ワタル君に押し倒されて言われた事が気にかかっているんです。 “カラダから始まる恋ってのもアリじゃない?” その時の私は無い!と思ったんだけれど、シロとの馴れ初めを思い出して見るとカラダから始まる恋じゃないかってね。 しかも、シロの事を好き!と確信するまでの間、何度となくカラダを繋いでる関係なんですよ。問題ですよね。問題ですよ。 今までは同居人かペットぐらいに思っていたはずなんだけれど…。心の奥底ではカラダを繋いでもいいって位に好きだったんだろうか…? そりゃぁ、ね。初めてシロに触られた時から、嫌な気はしなかったよ。うん、むしろ気持ちが良いぐらい。ワタ…ワタル君に触られた時はあんなに嫌だったって言うのに不思議。 あ〜…、それとも、あの長身の男が言っていた運命の相手にぴったりの人物って言うのも原因なのだろうか…? 今までの恋愛は、直感で決めて、当たって砕けろ!な作戦で失敗してきたからなぁ〜。こう、何と言うか、じわじわと自分の中の恋を育てる恋愛っていうのは全くわからないんですよね…。 むぅ〜……………。 「…ねぇ、シロは私の事をいつから好きだったの?」 次へ# [戻る] |