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 ┗紅と白と


眠い…。頭も痛いし。

ん?んん?
ちょっと、体揺らさないでよ…。眠いんだから、寝かせてくれぃ。

「…ん〜、シロぉ。もうちょっと寝かせてよぉ。」

………ん?というか、私って家に帰って来たっけ?
合コンで席替えして、お酒飲んで、眠くなって…。そっからの記憶がない!

「…紅子ちゃん?」

名前を呼ばれて、ショボショボする目を無理矢理こじ開ける。目の前には合コンで隣にいた彼。

「……ワタベ君?」

「…いや、ワタルだってば。」

「あの…、私って寝ちゃったの?ていうか、ここは!?」

私が寝ているのは、ベッドの上。しかも、自分の家ではない。

「う〜ん…、あの後二次会に行く事になったんだけどさ。紅子ちゃん、起きなくって。」

どこか嬉しそうに話を始めるワタリ…いや、ワタベ…違う違う!ワタル君。

「仕方ないから、ホテルで休む事にして、連れ込んじゃった。」

最後に満面の笑みで言いきったワタル君。
そうですか。つまり、私はお酒で酔わされてお持ち帰りされちゃったって事ですね。

……冗談じゃない!!コイツ、女の子を何だと思ってるわけ!?興味も無い男にホテルに連れ込まれる女の子の気持ちを考えろっつーの!

「あー…、えと、私は今すぐ帰ります。」

「え!ちょっと待ってよ!」

ベッドから起き上がろうとした私の腕を掴んで引き寄せたワタル君。
バランスを崩し、そのまま押し倒されてしまった。

「今、彼氏いないんでしょ?これも何かの縁だしさ、試してみない?
カラダから始まる恋ってのもアリじゃない?」



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