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雨空
気まぐれ

血濡れの灰猫。
それが小生の呼び方らしい。

小生は夜兎だから血濡れの兎のが良いんじゃないですか。


気まぐれで地球に来たら、懐かしいピンク色が見えた。
隣にいるのは星海坊主、かな。



『おーい坊主ー神楽ー』

ちょいと呼びかければ、びっくりしたよーに2人ともこっちを見た。


「…斬凪?」

うん、斬凪ですよ。





『へえ。神楽は坊主と帰るのですか。』

「いい加減坊主って呼ぶの止めてくんね?おじさん呼ばれる度にぴきってくるから」

『神楽元気無いのです。ここの止まり木から離れたくないのですか?』

「ちょ、無視はやめてェェ!」

「…離れたくないけど……銀ちゃんに帰れ言われたネ。」

神楽が小生の服の端を握ってる。
何か可愛い。

『帰りたくないならその銀ちゃんにおねだりすればいいのですよ。女の武器でも使って』

「オイ、そろそろ船が出るからそんくらいにしとけ。
お前は何で地球に来たんだ?血濡れの灰猫さんよ」

『気まぐれなのですよ。』



そう、ただの気まぐれ。


強者が居れば、すぐに飛びつく。
血で血を洗う、血濡れの灰猫。




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あきゅろす。
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