雨空
新鮮グミ、再び
神楽が江戸の町を案内するアル、と言い小生を引っ張ってきた。
銀ちゃんと新八に見送られて走り出したとき、何だか新鮮な感じがした。
最初に着いたのは、象の鼻みたいな形のものや椅子が置いてある場所。
「ここはいつも私が遊んでる公園アル!
明日斬凪も来ようヨ!」
『ほへ、分かったのです。
神楽、あれ何なのですか?』
小さな板が鎖でつるされている、変なもの。
「あれはブランコアル!
ここいらのブランコは全部かぶき町の女王神楽のものアル!」
ふっふん、と胸を張る神楽。
かと思うと、次は小生に笑う。
「一緒に乗るアル!!」
手を引っ張られていくときに、見覚えのある黒に身を包んだ、栗色の青年が目の端に見えた。
それを見ると神楽の表情は一気に変わった。
「サディスト!!テメー何しにきたアルカ!」
「なんでィせっかくサボ…休憩出来ると思って来たってのにチャイナと会っちまうたァ最悪でィ」
「それは私のセリフアル!
せっかく久しぶりに斬凪と遊べると思ったのにテメーのせいで台無しアルクソサディストォ!」
「斬凪?
…あ」
栗色の髪の青年(神楽はサディストって呼んでたけど)が小生に気づき、わずかに彼の瞳が揺らいだ。
あ、そうだった。
確かたーみなるで小生の邪魔をした…
『新鮮グミ、のなのですか?』
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