雪屑のエスカレーター
▽
翌日
体がダルくても私は、マネージャーの仕事を始めていた。
最近、虐めに有っているからか
疲れが溜まってきて、居るからなのか
今日は体がしんどかった。
熱ぽくて、ダルい体を引きずるようにして
いつものようにドリンクを作り、タオルを用意する。
「……おはようございます。津軽先輩」
「………」
背後から誰かが、挨拶をしてきたのは解ったけど
私は直ぐには答えられなかった。
軽い目眩がして、視界が歪む
何とか振り替えると、心配そうに私を見る日吉さんが立っていた。
「……おはようございます。」
「せ、先輩!?。大丈夫ですか?」
日吉さんが珍しく慌てている
彼が慌てるほど、私の顔色は悪いのだろうか?
そんな事を考えている間にも、視界は霞んで歪んでいく。
「大丈夫です。」
けど、私としては
こんな私を受け入れてくれたテニス部に、お礼がしたい
せめて毎日マネージャーとして、
テニス部を支えることが、恩返しだと思っている。
だから今日も、マネージャーの仕事だけは頑張りたいのだけれども
グラりと大きく視界が揺れた。
日吉さんが私の名前を呼ぶ声と
もうひとつ、私を呼ぶ声がした。
けど、疲れからの幻聴かな?
だって岳人が、私の名前を必死に呼んでいたから
2014/11/24[Mon]
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