雪屑のエスカレーター
▽
またアノ夢の中だ
白い世界、辺り一面の雪が降り積もる景色。
そして私は一人だ。
岳人に夢の中で会えたなら話せたかな?
なんて考えながら雪景色の中から人影を探した。
けれど岳人の姿はなかった。
誰も居ないのが解ると、私は同時に後悔した。
岳人を探すほど、私は岳人を好きになっていたのだと
今までずっと岳人に対する(好き)は、弟の瑠樹に対する(好き)と同じだと思っていた。
けど違っていた。
岳人に対する(好き)は、もっと特別で……きっと他の人には向けられない好きなんだと。
離れてようやく知ってしまった
何でもっと早くに気が付かなかったんだろう?
もっと早くに気が付いて居れば、私は岳人と一緒に居られたかな
夢が覚めるまで、私は一人で考え続けた。
私はどうすれば良かったのかと。
2014/11/23[Sun]
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