雪屑のエスカレーター
▼向日
女子生徒はニッコリと控えめに微笑み
「もう一度言うね、付き合って?」
俺はどうでも良くなって、「解った」と答えた。
いつか七美を忘れることが、できると信じて。
あれから一週間がたった……しかし俺は七美を忘れることができないで居た。
一週間、部活でも教室に居ても七美と一言も話していない。
ただ七美を目で追っていた。
話しかけもしないのに、なるべく用もないなら見ないようにするのに
それでも七美を見て、ふとした瞬間にはアイツを探していた。
離れてようやく解った
前から少しずつ解っていたけど、前よりずっと……俺は七美が好きだと。
別の奴と付き合ってから、気が付くなんて馬鹿だ。
七美を哀しませてから気が付いてからじゃ、もう遅いのに……。
話し掛けたいけど、話すまでの勇気が、俺には足らなかった。
七美……俺はお前に話したい
色々聞きたいことがいっぱい有る
…………七美。
2014/11/23[Sun]
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