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雪屑のエスカレーター




岳人が女子生徒に抱き付かれた姿を見て
私は誰もいない中庭に走り逃げた。

涙が止まらなくて、声がでない程泣いた。
涙は止まらなくて、誰かが近付いて来ているのに泣き止めなかった。
こんな状況なのに、岳人だったらなと考えるのは、私が彼に依存していただからだろうか?

「……?」

見上げるとそこには侑士が立っていた。

「七美ちゃん、何か有ったんか?」

「………」

ショック状態の私は侑士の言葉に答える気力は残されていない

ただ黙って頷いて、侑士の問いかけに答えるしかなかった。

頷いている間にも涙が溢れてくる。

泣き続ける私に、何か温かいものが覆い被さった。
それが侑士だと、解るまでに数分経ったけど
私は贅沢かもしれない
こうして抱きしめられていても、岳人を思い出す
何より彼の腕の中で泣くと言うことは、侑士に甘えてしまっている。

内心は岳人の事を考えて、そして侑士に悪いと思いながら私は侑士の腕の中で泣いた。


どうしてすれ違ってしまったのだろう






2014/11/23[Sun]





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あきゅろす。
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