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雪屑のエスカレーター




鼻歌を歌いながら私の前を歩く岳人
逃げれないように繋がれた手
端から見れば仲良くデートしている光景なんだけれども、私の中では連行去れていく気分だった。

そして岳人に、連れて来られたのは

「ほら付いたぜ」

「岳人、ここは!?」

「ん?バンジーするとこ」


目の前は断崖絶壁で係員の人が、何やら命綱や防具を私と岳人にテキパキと着けていく。

「私もバンジーするの?」

「そうだ、楽しいからな」

今まで見たことがないくらいに岳人は楽しげに微笑みを浮かべていた。
だけど私は怖くて、岳人に合わせて微笑み返そうとするが笑顔が引きっていく
そして、いよいよ断崖絶壁から飛び降りる時が来た。
いくら命綱が有るからと言っても、飛び降りる事が怖くて足がすくむ。


すると岳人が私の肩に手を置き、楽しげに笑いながら

「大丈夫だって、飛べば楽しくなるからさ」

「………ならないと思う」

私は岳人の言葉を全面否定した。
どう考えたって飛び降りたら、恐怖しかない

青ざめる私に岳人は、不思議そうに首をかしげてから、私の手を握る。

「一緒に飛ぶか」

「ふぁ!?」

思わず変な声が出る。
一緒に飛び降りたって怖いと思うけど

そう言おうとしたが、岳人は係員の人に満面の笑顔で

「今から一緒に飛びます」

そう宣言してしまった。
そして岳人は私の手を握り、断崖絶壁の下に一瞬に落ちた。





2014/11/8[Sat]

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あきゅろす。
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