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雪屑のエスカレーター




夕食後に携帯が鳴った。ディスプレイを見ると忍足さんからだ。

「もしもし」

『もしもし、こんばんは津軽さん』

「はい」
携帯から忍足さんの緊張した声が聞こえてくる。

『あのなさっき岳人に連絡取ったんやけどな。アイツ反省しとった……けどな』
「けど?」

次の言葉に緊張する

『アイツは津軽さんの事を考えすぎて、拗らせてああいう言い方をした。それだけは確かやな』

「……はい。」

岳人は優しいから、私を心配して怒ったことは私にも解る

『……でやな津軽さん。自分に1つ聞きたいんやけど、津軽さんは岳人が好きなんか?』

「え?」

いきなりの忍足さんの言葉に変な声が出る。

『せやないと、相手の言葉に動揺せいへんしな。もしかして好きなんちゃうんか?』

驚きのあまり言葉が出ない。

『まぁええは、とりあえず明日の朝の11時に今日の事について話したいんやけど、時間空いてるか?』

「空いてます」

『さようか、じゃあまた明日な。お休み』

「はい、お休みなさい」


電話を切り眠りに着こうとベッドに横になるが、私は忍足さんに言われた言葉が頭の中で何度も再生されて、なかなか眠れなかった。

「……私が、岳人を…好き?」

好き?なのだろうか!?
よく解らない

岳人は大切な友達で恩人だと思っているけど、それ以上の感情を私は抱いているのだろうか?

そもそも恋愛感情を今まで持たなかった私にとっては、判別がつけにくかった。






2014/10/5[Sun]

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あきゅろす。
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