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雪屑のエスカレーター





次の朝いつもより早くに部室に向かうと岳人が待っていた。

部室にお互い気まずい空気の中入ると
いきなり手を引かれてバランスを崩す
それを支える様に岳人が抱き締めてくれた

お礼を言って離れようとするが、岳人はちょっと怖いくらいの力で私を抱き締めていて、身動きがとれないで居ると

「俺は絶対にお前を傷付けない」

「え?……」

いきなりいつもより低い声で真剣な声色が耳元で聞こえた。

「何で抵抗しなかった?いつもならまだ相手に対して生意気な口くらい叩くだろ!?」

苦しんでいるような、胸が引き裂かれそうな響を持った岳人の叫び
私は岳人の質問に答えることができなかった。

「……なぁ、七美。お前はどうして自分から幸せになろうとしないんだ?」

「……解らない。けど、幸せになることが悪い事なんだって感覚がある」

「………そっか」

頭を優しく撫でられる
昨日の夢と逆になってる
少し岳人の表情を見ようと横を向くと
酷く傷付いた様に辛そうな表情をした岳人がそこにはいた。

どうして岳人が傷付くの?
だけど、それを聞く勇気は私には無くて

岳人も腕を離してくれたから、岳人から離れた。





2014/7/5[Sat]

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あきゅろす。
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