雪屑のエスカレーター
▽
完全にその姿が見えなくなると、向日さんは声をかけてきた。
「おい、七美っ?大丈夫か?……っお前首に後が、痛むか?。いや、痛いよな!?」
ものすごく動揺している向日さん
前に女子生徒にいじめられたときにも同じように、とても取り乱しながら私に構ってくれた。
「………」
どうして…何で優しいの?
「ああー、どうすれば良いんだ?侑士のヤツに応急措置くらい習っておくんだったクソっ」
夢だから!?
「なぁ、七美まだ痛むか?」
「………向日さん。夢でも現実でも、助けてくれてありがとうございました。後、ごめんなさい」
私がそう言うと向日さんは更に困惑した表情になり
私の頬を小さな両手が包む
「岳人だろ?。後、謝るな…!!」
「どうして?」
「お前は悪くない。悪いのは俺の方だ」
嗚呼、夢だ。
でも……
そこで一旦意識が闇に落ちた。
2014/7/5[Sat]
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