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雪屑のエスカレーター




声の通りに目を覚ますと、私は何もない真っ白な場所に立っていた。

そして目の前には、見知らぬ男の人。

「あのどちら様でしょうか?」
「ん?俺かぁ?」

お前以外に誰が居るんだよ

「俺は神だ」
「はぇ?、か、神様!?」

嘘でしょ…あ、でも私死んだから
違うとか言えない。

じゃないと身体の痛みや衝撃が無い不思議のつじつまが合わないし。

「で、神様が何のようですか?」
「よく聞いてくれた。俺はお前の人生に多大なる損傷を与えてしまった」
「例えば?」
「お前の虐めや弟の事だ」
「なっ」

神様の仕業だったの?
唖然として神様を見ると、申し訳なさそうにし

「本来は前世罪人だった人間に下す罰だったのだが、手違いで七美のところになった」

そう言うなり土下座して

「すまなかった。だから、お前には新しい人生を違う世界を用意した。」
「え?、ち違う世界?」

別にそんなのいい
早く消えてなくなるか、天国に行きたい…

「新しい世界は(テニスの王子様)の世界だ」
「え?漫画の世界ですか?」
しかもテニスの王子様って瑠樹が読んでた漫画。
私もある程度は内容を知っている漫画だった。

「嗚呼、しかし今日から現実だ。……じゃあな」


そう言うと視界が暗くなり意識があやふやになっていった。




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