雪屑のエスカレーター
▽
しばらく私は泣き続けた
その間ずっと向日さんは、私の頭を撫で続けてくれた。
そういえば、瑠樹以外に初めて人に頭を撫でもらった気がする。
私が泣き止むと
向日さんは、この事を跡部さんに連絡するからと言い
私を医務室まで送り届けてくれた。
「しかし、お前はタフだな。こんなに怪我してるに普通に歩くから、ビックリしたぜ。」
そう言いながら
大丈夫か? と言いたげに、こちらを見ている。
「慣れているから大丈夫です」
「な、慣れているからって…お前!!」
私の返答にビックリしたのか向日さんは、やれやれと肩を落とし
「とりあえず跡部と侑士、呼んでくるから大人しく待ってろ」
「はい」
私の返答を聞くと向日さんは、頷き医務室のドアを閉めた。
私は向日さんが出ていっている間に、肩や胸当たりの切り傷の手当てに取りかかった。
消毒し軟膏を塗る、最後に包帯を巻いて
前からこんなことが多く有ったから応急処置は、すっかり手際が良くなっていた
手当てを終え
とりあえずボロボロの制服を着る訳にはいかないので、向日さんから借りたジャージを着ることにした。
2014/6/16[Mon]
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