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雪屑のエスカレーター




私はただ、
岳人が怒っている表情を見て動けなかった

私は岳人を怒らせてばかりだと、そう思った。

「めちゃくちゃにすんぞ、俺の物になっちまうぞ。お前はそれでいいのか?お前の気持ちは何処に有んだよ!!」

「………抵抗する理由が無い」

「!」

一瞬私を引き寄せる腕がビクリと動いた

岳人は私を驚いたように見詰める

「……けど」

「……けど?」

私の言葉を必死に聞くようにして、
オウム返しの様にして聞いてくる岳人

伝えて良いのだろうか
また岳人を怒らせてしまうのではないだろうか
言葉に迷いながら、思いきって口を開く

「けど…私は岳人に嫌われるのは嫌だ」

言葉を失ったかの様に、
岳人は口をぱくぱくとさせる

「私、岳人に嫌われてしまうのが怖い。他の人に嫌われる以上に怖い」

岳人が大切過ぎて、
拒絶されたら私は壊れてしまう


「初めは恩人だから尊敬してた従おうと思った……でも岳人といると私、私は岳人と一緒に居たいと思ってしまう。岳人と離れたくない、拒絶されたくない」





2014/11/24[Mon]






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あきゅろす。
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