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雪屑のエスカレーター







どうして岳人は何も言わずに帰ったのだろう?
岳人なら帰る時くらい一言かけて行きそうなのに

ずっと頭の中で考えていると、家についた。

すると玄関の郵便受けに、手紙が入っていることに気づく

差出人不明であるが、白い長封筒は見覚えが有った。

「神様?」

この世界に送ってくれた人みたいな……神様

久々に見た封筒を持ってリビングに向かい
荷物を下ろしてから封筒を開けると、やっぱり初めの手紙と同じ丁寧な神様の字で書かれた物だった。

内容はこう書かれていた。
─────────────
久しぶりだね。
こっちの生活には大分なれたかな?

実は君に伝えなくては、ならないことが有るんだ。
君はもう何度か体験している雪の中の夢の事なんだけど、
あの夢は君の世界と今の世界の間みたいなもので、君はもしかしたら元の世界に戻ってしまうかもしれないんだ。

それで、この世界に止まるには夢の中に出てきた人物と絆を結ぶことだ。

ようするに嫌われないことだ。

あの夢の中に出てくる人物は、君が信用しようとしている自分が出てくる

これは気が付いていると思うが、
その人物は本人だったり、時に君が作った幻想の人物でもある。

その人物に拒絶去れれば、君は元の世界で死ぬ

でも、もしその人物と絆を結ぶことができれば君は今の世界に止まる事ができる

頑張ってくれ

神より


──────────────


つまり岳人に拒絶去れれば、私は死ぬのか

だけど私は一度は死んだ身だ

だから、もし岳人に拒絶されて死んだとしても後悔はしない

だけど岳人に嫌われるのは、嫌だな





2014/11/9[Sun]




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