雪屑のエスカレーター ▽ ようやく1日が終わろうとしていた はぁ〜、これで帰れる。 訳も解らずクラスの女の子に質問攻めに去れるし、あげくの果てには妹に欲しいとか好き勝手に言われる始末。 「つ、疲れた…。」 おまけに忍足さんが絡んでくるし、向日さんは何気に話し掛けては私の顔を除き込んでくる 初日からもみくちゃにされた気分だ。 帰ろうと校門に向かっていると、いきなり目の前に物凄いスピードで何かが通り抜けた。 あまりに驚いて足を滑らせ尻餅をつく 「うっ…痛い。」 なんだったの!?今の 辺りを見回すと近くにはテニスボールが転がっていた。 「あ、すみません!」 ボールが飛んできた方向から背の高い人影が走ってくる。 「おい、長太郎。力入れすぎだ、もっとコントロールに専念しろ!!」 「はい、宍戸さん」 背の高い人の後ろからは帽子を被った人…ん? 見たことある、もしかしてまたしてもテニス部レギュラー陣 何で、人は疲れているのに トラブルに巻き込まれる覚えは無いのに… 泣き言を内心で吐くなかで、右足がズキズキと傷んだ。 2014/2/12[Wed] [*前へ][次へ#] |