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雪屑のエスカレーター




岳人に呆れながらも、私は岳人のところに向かった。

「岳人。おはよう」

「おう、七美おはよう」

ようやく飛び回るのを止めて、笑顔を見せる。

岳人の隣で苦笑いをしていた忍足さんにも「おはようございます」と声をかけると、忍足は苦笑いからようやく助かったと言いたげに微笑み

「おはようさん」

私も大変でしたねと意を込めて、苦笑いを送ると意味合いが伝わったらしく

「大変やなお互いに」

「はい」

確かに跳ね回っている岳人を止めるのは大変なこと
オマケに跳ね回っている理由が、私で有ることが嬉しいけど何か複雑

忍足さんも私の心情を知ってお互いにと言ったのだろ。

思わず2人して同時に、吹き出すように笑うと
岳人が不機嫌そうに、私と忍足さんの間に入って

「な、何だよ2人して。クソクソ俺は仲間外れか!?」


私と忍足さんが笑い合っている理由が、まさか自分で有ることを知らない岳人は「ズルい、ズルい」と騒ぎ立てる。

あんまり放って置くと更に「ズルい」と騒ぎ出すため、私は岳人に近づき

「仲直り出来て嬉しいから、笑っちゃった。ごめん」

そう言うと岳人は、まだ少しふてくされて居るが機嫌をさっきよりは直した様で

「そうだな、七美」

と言って今度は岳人と笑い合った。


しばらくして、岳人と忍足さんはユニフォームに着替えに部室へと向かい
私は今日の練習メニューとドリンクを確認し、部員の出席表を付けていく




2014/11/9[Sun]




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