ストップ(連載2)
*
俺何考えてんだよ…
会いに行ったら確実にヤバい
「さて…どうすっかな」
三年の教室に続く階段でキョロキョロしながら立ち止まる
これじゃあただの怪しい奴じゃねぇか
夏樹を連れて来ても良かったけど迷惑かけちゃいけねぇしな
「やっぱ帰ろ…」
よく考えたらそこまでして謝る必要がないよな
親衛隊も近づくなって言ってたわけだし
「またお会いしましたね」
帰ろうとしたら蘭咲先輩がこちらに階段を上がって来ていた
俺はちょうど良かったと安堵していたらまたあの嫌な感じがした
なんか気持ち悪い
「三年の教室に何か用だったのかしら?」
「あ…いや…ちょっと…」
どうしたんだ俺
震えが止まらない
「震えているの?」
「ちょっと緊張して…」
明らかに緊張とは違う震えだと自分でも分かっていた
「あら…そうなの…」
「はい…俺実は蘭咲さんに用があって来たんです」
「私に…?私に会いに来られたの?」
先輩は嬉しそうに尋ねてくる
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