ブラッド(連載1) * 食堂で食事をすませるとすぐに岬へ出発した すぐ近くにあるので移動は徒歩だ 岬は景色が綺麗で俺はただただそれを見ていた 「富岡くん。昨夜はよく眠れましたか?」 ドキッとした 俺にとって癒しの声 「水上さん!うん、昨夜はよく眠れた」 「それは良かったです。私もよく眠れましたよ」 やっぱり凄く可愛い 「あ、あの!俺と一緒に観光スポットまわってくれないかな?」 言っちゃったよ!! けど次の瞬間俺は舞い上がりすぎだと後悔した 「すみません…凄く嬉しいのですが…」 水上さんが言いにくそうに視線を斜めに向ける まさか… 「もしかして怜?」 「はい…約束してくれたので」 「嘘だろ!?だって水上さんアイツにフラレたじゃねぇか!!!」 しまった いつもの口調で言ってしまった 水上さんはこんな俺の汚い口調を聞いても表情は変えない 「フラレましたけど私は諦めません」 「どうして?俺言ったよね…水上さんが好きだって…」 水上さんの視線は変わらない [*前へ][次へ#] [戻る] |