特別記念小説
二十万HIT記念小説
海鳴市のとある喫茶店。翠屋とは違う、普通の洒落た店の一角。喫煙席のテーブルに二人の男性客が居た。かたやワイルドなスタイルの茶髪の客。かたやハードボイルドな青髪の客。
女性店員の目を惹く様な客だった。青髪の客はタバコをくわえ、店の天井を見ている。
茶髪の男性客は頬杖をつきながら外を見ていた。二人共に心此処に有らずという風体だ。
「……ファルドー」
「……なんだー」
「生きてっかー?」
「一応なー……」
青髪の男性の名前はファルド。時空管理局のトップレベル魔導師。茶髪の男性客の名前はロア。同じく時空管理局のトップレベル魔導師。その二人がなぜ地球に来て尚且つこんな堕落してしまっているのかと言うと、単なる平和ボケ。
「お前確か地球に来て一年だっけ?」「二年だ」
「…よくよく二という数字に縁があんだな」
「黙れ。ちょっと気にしてんだ」
「……平和だよなぁ」
「ボケたくもなる…クルヴィス遅いな」
本来来るはずのもう一人が遅刻しているので話も進まない。
「どうよ、調子は」
「ボチボチだな。全員のんびり暮らしてる」
「そうか…煙草辞めなかったか?確か」
「そうそう辞められるか…貴重な気分転換の手段だぞ。週一がアイツ等の所為で月一になった」
「そいつはキツい」
テーブルにやってきた店員がロアの前に特大のチョコパフェを置いて去って行く。スプーンで食べながら会話を続ける。
「おぅ…!」
胸ヤケしそうになった(ファルドの第一印象)
「お、おい。ロア?お前…」
「……リンディさんの出す料理が何かと甘ったるいんだよ…おかげで甘い物食べないと落ち着かなくなってな」
「病院行け甘味中毒者」
「はっはっは。お久しぶりですお二方…」
「よっ」
「おいっす」
そんな二人の元に目の下にクマが出来た後輩がやってきた。聞くと、もう三日程寝ていないらしい。
「にしても三人揃うとアレみたいですね」
「アレ?」
「ラジオ番組」
「声優陣豪華だな(ロア。CV関俊彦)」
「あり得ない(ファルド。CV中村悠一)」
「ですよねー(クルヴィス。CV三木眞一朗)」
「まあとにかくだ。今回こうして集まったんだし…」
「だな。ま、俺達の話はそろそろ終わるみたいだしよ」
「皆のお陰ですよね」
「終わってもまだやるけどな」
「コラボ的な意味か?ファルド」
「きっとそうでしょう。書き直しとか入りますしね」
「だよなぁ」
ロアとクルヴィスが笑うが、ファルドは微妙な表情で煙草を吸っていた。
「………なぁ。まさか?」
「いやいやあり得ないでしょ!」
「さて、今日はこの辺で。これからもよろしく頼む」
『おぃぃぃっ!話丸投げかよ!気になるだろうがぁ!』
「干渉!手助け!一切しない!」
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