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Strikers Fire -If Story-
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「…そうだ、何か飲むか」
「うん」
「何がいい?」
「ん〜、何でもいいや」

「分かった。じゃあちょっと待ってろ」
 黙って座っているのも何だか恥ずかしくなってきたからジュースを買いにセインと離れる。
さあ何処だ飲み物。人ばかりで見つからん。


そうして数分掛けて買ったジュースを持ってセインに渡す。無駄足を踏んだのはまあ気にしない気にしない。だって広いし、人は多いし見当たらんだよ。


「ほれ」
「ありがと♪」
買ってきたのは無難にオレンジジュース二本。二人で飲みながら目の前を通りすぎていく家族連れやカップルを眺める。

…皆幸せそうだなぁ。良い事だ、うん。


かくいう俺も同じだが。だって平和なんだもん。


「…たまにはこういうのんびりした時間も良いな」
「そうかもね……」
肩を寄せ、くっつける。セインがさりげなく手を握っているのはまあいいや。


ジュースを飲み終えるまではそんな感じでずっと見ていた。


「飲み終わったか?」
「うん」
「じゃあ休憩終了。行くぞ」
「次はアレに乗ろう、ファルド」

「よーし」
日が傾き、夕焼けに染まるまで遊園地で遊びながら時間を過ごす。

途中セインのワガママでジェットコースターに乗って死ぬ様な思いをした。

本当に怖い。もう乗らないぞ俺。強く誓って遊園地を後にする。あー怖い怖い……。




人通りが少し減った帰り道。公園にふらりと寄って軽い休憩を挟む。


「楽しかった〜」
「俺は地獄を見た…」
「あはは……まさかファルドがジェットコースター嫌いだなんて予想外だったよ」
「悪かったな……」
だって怖いものは怖いんだよ!

何でわざわざ椅子に固定するんだ。危ないのは分かるけれど椅子が壊れたらどうする!

「面白かったな〜」
「張り倒すぞ」
「冗談だってば」
「全く……」
頭を多少乱暴に撫でながらベンチに座って休憩。

休んでばっかりなのはきっと気のせいだ。

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