Strikers Fire -If Story- 四ページ 「あんたら鬼っすか」 『やかましいわ』 クルヴィスも程々にお酒を飲みながらラトゥクアに酌をする。 「お、悪いな…」 「一佐は飲めないんですっけ?」 「正確には、飲まない。部下に止められたからな…」 「へー。じゃあぐいっといきましょうか」 「話聞いてたかお前!?」 「ちぇー…」 渋々引き下がるクルヴィスも腰を下ろして料理に手を出す。先程から隣がやけに盛り上がり、掛け声が凄い。 『一気!一気!一気!一気!』 「ぷぉらぁ、どうだぁ畜生!」 「ぶはぁ、まだまだぁぁぁ!」 「ぷほ…はぁ〜、まだまだ!」 グレイ、ルード、オメガの飲み比べがまだ続いていたどころかヒートアップしていた。瓶が六本ほど周りに置かれている。 「やー、素晴らしい飲みっぷりですね…」 「だな…」 「付き合ってられんよ…」 「おぉ?なんだラトゥクア、てめえも飲めよぉ?」 グレイが見下すようにしながらラトゥクアに瓶を突きつける。 「生憎と、そこまで無謀ではない」 「…腰抜け」 ピクッ 「はっはぁ? さては酔っ払うの怖いのか? 情けねぇエース様だなぁ、おらお前等言ってやれ! せーのッ!」 『腰抜けエース〜〜!』 「上等だごるぁ! 何本だろうが飲み干してやろう! 大将、酒をありったけ持ってこい!」 「…ラトゥクアー、落ち着けー」 「うるさい!」 「駄目だありゃ……」 ラトゥクアもクレイモア側の一気飲み勝負に混ざってしまった。ファルドはなのはを見つけ、近くに腰を下ろす。 「なのは、大丈夫か…酒」 「にゃはは…あんまり飲んでないから大丈夫。ファルドさんは?」 「一滴も口にしてない」 「そ、そうなんだ…」 あまりの徹底ぶりになのはが苦笑い、しかしロアがそんな言葉を聞き逃すはずがなかった。 「くぉら〜、ファルド〜。てめえも飲みやがれよぉ、俺だけかよ〜?」 「…お疲れ」 「薄情者がぁ〜!」 酔いが回りに回って気分が悪いのかロアがフラフラしている。フェイトはと言うと空になった瓶を回して笑っていた。相変わらず格好が危ないが気にする人間が居ない。 「にははは〜♪」 「…フェイトちゃん」 「…酔っ払いって怖いな」 「あんなに楽しそうに笑ってる♪」 「そっち!?」 「ほらほらぁ、ロア〜♪ まだ沢山あるよ〜? 飲んで飲んでぇ♪」 「無理言うなぁぁぁぁぁ!?」 「ふぇ〜〜? じゃあこうしてあげるからぁ〜……ね☆」 フェイトは酒を口に含むとロアの唇を塞いで流し込む。 「駄目ぇ…?」 「飲みゃあいいんだろ飲みゃあ!」 「わーい♪」 「…フェイトちゃん」 「小悪魔だな…」 「あんなに積極的になって…♪」 「だからそっちかよ!?」 [*前へ][次へ#] [戻る] |