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魔法少女リリカルなのはLOST Battle
五ページ
テーブルの真ん中にモニターが現れ、事件の様子を映し出す。

「コレは一番新しい事件の様子やね」



森林地帯の上空。そこには数名の管理局員達が部隊を組んで回収したロストロギアを運んでいる。

順調と思われた直後、漆黒の魔力弾が数発、一人の管理局員目がけ放たれた。

一人が射ち落とされるが、砲撃は止まない。姿の見えない射手に局員達は防戦一方である。

だが、やがて部隊長が何らかの指示を出すとロストロギアを持った局員が一人で戦域を離脱し始めた。

すると森の中から奇襲を仕掛けた人物が飛び出して逃げた局員を追い掛ける。

 全身黒に、赤いラインの凶悪なイメージを彷彿させるようなバリアジャケットに身を包む青年。今回なのは達が目的とする人物である。

左右非対称で長さの違う上半身の服。下はズボンだが、腰から足回りを守るようなマント。
手にはショットガンのフォルムによく似ているデバイスを握っている。

「まるで色違いのリインだな…」
ヴィータが簡単な感想を述べ、全員がそう思った。


 その青年が追い掛けるのを妨げる様に他の管理局員達が道を塞ぐが、見た事のない魔方陣がデバイスの銃口に展開され、そこから撃たれた散弾のように散らばる魔力弾に管理局員達はあっという間に撃墜される。

と、先行していた一人が仲間の様子に足を止めた。
歯を食い縛り、悔しさの滲む顔を背けると再び逃げ出す。
何も出来ない自分に腹を立てているのだろう。

だが、それでも漆黒の青年は追撃する。

動きを止める為の牽制射撃を後ろから迫りつつ何発も射ち出す。
当たらない様にと必死な局員だが、スピードが落ちてゆく。

徐々に距離が縮まっていき、やがて一発の魔力弾が局員の手へと当たった。
激痛の余り手放したロストロギアは深緑の海に落ちていく。

だが、その前に青年が横取りして去っていった。


映像はそこで途切れ、再び会議室は暗闇に包まれるがそれも数秒。
閉まったシャッターが上がり、会議室が再び明るい空間へと変わる。

違うのは場を包む空気が緊張感で張り詰められている事だ。

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