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魔法少女リリカルなのはLOST Battle
五ページ
なのは先導の元、到着した食堂では盛大に飾り付けがされている。
それを見たナンバーズ一同は唖然としていた。

「すごいッス……」
素直な感想を述べるウェンディ。

そして、マイクを持ったはやてが咳払いを一つ。

「取り敢えず皆、席について〜♪」

拡声器よろしく、響くはやての心底愉快そうな声。
それに従い、荷物を邪魔にならない場所に置いたナンバーズ達はテーブルの前に移動した。

「はい、ディエチちゃん♪」
「あ、ありがとう……」
コップを持ったなのはがジュースを注いでディエチへ渡す。
渡されてどう反応すればいいか分からず、おろおろしている姿を見てなのはが微笑む。

「元気にしてたかな?」
「うん…。一応は」
「そっか〜♪」

『はいそこー、二人だけで盛り上がらへんといてー!まだ始まってないんやからー』
 はやてが二人を指差し、マイクを持って叫ぶ。注意されたなのはが苦笑する。

「にゃはは…ごめんごめん」

『もー。あー、えー、ごほん。それじゃあ皆、コップは持ったかー!』

『おーー!』
はやての声に、高々とコップを持ち上げるノリの良い方々。

『ナンバーズ、及びスバルのWARS部隊編入に、かんぱーい!』

『かんぱーい!』

カラン、と小気味良い音を立ててコップが鳴らされた。

『まあ今は好きに騒いでな〜♪料理はじゃんじゃん食べてえぇで〜♪』

「ホントッスか!」
「やったー♪」
ウェンディ、スバルの二名はすぐさまテーブルに向かい、皿を持つ。
食欲を掻き立てる香りに真っ先に負けた二人は早速自分の分を分けた。

「あ、おいウェンディ!…全く、仕方ないな」
「うむ、そうなれば姉も行くか」
それに続き、残りもそれぞれのテーブルに乗せられた料理を食べ始める。

「美味し〜い♪」
「美味いッス〜♪」

「……モグモグ…モグモグ」

「ノーヴェ、急いで食うと喉に詰まるぞ」
「ムグっ!?」
「大丈夫か。ほら、水」
 無言で頷いたノーヴェがチンクの指差したジュースを飲む。
多少むせながら、飲み干す。

「美味しいからってそんなに急ぐな」
「う、美味いからじゃなくて、腹減ってたんだよ」
「別に取り繕わなくてもいいと思うよ、ノーヴェ♪けど、美味いね〜」
「ありがとう…♪」
近くを歩くフェイトが微笑む。
それに集まる驚いた様な視線。

「フェイト殿が作ったのか?」
「私だけじゃないけどね。なのはやはやても手伝ってくれたから」

『………』
セイン、ノーヴェの双方が黙り込む。

スカリエッティの戦闘機人、トーレとセッテの二名を撃破したフェイトの仕事ぶりは、両名の姉妹であるナンバーズがよく知っている。

「…私達、女として負け」
「言うんじゃねーよ。勝てる訳ないんだから…」
「だよね……」
 実力申し分無し。美人で仕事は一流。家庭的。
女性として魅力的な部分は山ほど見当たる。

「そんな事ないよ。料理なんてやってみれば案外出来るものなんだから」
フォローを入れるが、二人は聞いていない。意気消沈したまま料理を食べている。

「その、フェイト殿。良かったら私にも料理を教えてくれないか?」
「うん、いいよ♪」
優しく笑い、フェイトも料理に手をつけた。

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