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魔法少女リリカルなのはLOST Battle
四ページ
ならば詮索するだけ無駄だろうと思い、ファルドは話を切り上げた。

「案外驚かないね、ファルド」
「興味がないだけだ。これでも驚いてる」
 デバイスだとは思えないくらいに滑らかな動きをしている三体に、多少関心したがドクターの技術なら失敗はない。

ファルドが知る限り、一番腕の良い技術者だからだ。

《ドクター》
「どうかしたかね、シャドウ」
《作戦内容を…》
「ああ、すまない」

と、ドクターがテーブルの上に置いてある服をファルドに差し出す。

「……どういうつもりだ」

茶を基本にした制服、それは時空管理局のだった。

「まあまずは聞きたまえ。ファルドには隔離施設の内部へ潜入して通信室を破壊してもらう。それだけだよ」

「…脱出はどうする」

「君次第だ。その後はシャドウ達に任せて構わない」
 管理局の制服を受け取るファルドだが、敵意の籠もった視線をドクターへ向ける。

「俺の顔は管理局に知られているんだぞ?」
「ならば変装したまえ」

「はぁ!?」
 あまりにも予想外な返答をされて、間抜けな声が出てしまった。

「うわ、珍しい。ファルドが間抜け面してる」
「黙れ。…簡単に言ってくれるな」
「実に簡単な方法だよ。変装自体はね」










「……こんなもんで本当に大丈夫なのか?」
 渋々管理局の制服に身を包んだファルドは、黒眼鏡を掛けている。

「後はキミ次第さ。頑張りたまえよ」
(…無理があると思うぞ、俺は)
「……何か?」
「何でもない。行ってくる…」
胸中で不満を口にしても始まらない。そのままラボを出ていき、隔離施設へと向かった。

 ノルドが何かを思い出し、呼び止める。

「何だよ…」
「どうやって中に入るつもり?」
「……その辺りは問題ない。手段はいくらでもあるからな」

そう言うと、ファルドは研究所から去っていった。


「ま、元・時空管理局の人間に心配いらないか…」
 暗く長い廊下の途中から引き返し、ラボへと戻る。


「ノルド、三人に“ステルスジャケット”の装備を頼んだよ」
「あいさー」

そして、戦争の下準備が始まった。










――ミッドチルダ首都・クラナガン


 道路を走る一台の車。速度も信号も、交通違反をする事なく走り続けていた。

左右に立ち並ぶビルの数々、正面には舗装されている道がある。
目的地はその先。山を越える高さを誇る管理局の地上本部。


 煙草をくわえ、黒眼鏡を掛けた管理局の人間は車を運転しながら周囲に気を配る。

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あきゅろす。
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