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魔法少女リリカルなのはLOST Battle
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――時空管理局地上本部



「ロストロギアの強奪事件…?」

「そう。管理局員達の被害も少なくないから結構大きな騒ぎになっている」
 手にしている資料に目を通しながらクロノ・ハラオウンは淡々と要件を伝えていた。

「そこで、機動六課をもう一度設立しようと思っている。レリック事件解決の功績を見ると正式に採用しても問題無さそうだからね」

「その話、本当なの?クロノ君」

「あくまでも僕の独断だけど。相手は相当な実力を持っている魔導師の様だし……」
クロノ・ハラオウン提督と話している女性は高町なのは。

Dr.スカリエッティ、そしてその一味であるナンバーズ達の引き起こしたレリック事件の解決に貢献した一人である。

事件解決後、今は戦技教官として日々を過ごしている。

「だからこそ、もう一度六課の力を借りたいんだ」
 ようやく資料から顔を上げたクロノの前には管理局の制服に身を包み、栗色の髪を横でポニーテールにしているなのはがいた。

その瞳にはまだ戸惑いがある。
戦技教官一筋という決意をした後、再び前線へ出てくれないかという話が出たのだから無理もない。

「フェイトちゃんやはやてちゃんには?」

「既に話してある。後はなのはだけだよ」

「そっか……」

「二人とも無理しなくていいって言ってた」
それを聞いたなのはは長い間悩み、そして顔を上げた時には既に迷いはなかった。


「クロノ君、私もう一度だけ皆と空に上がるよ。やっぱり困っている人達がいるのは見捨てておけないもん」

「なのは……。ありがとう、助かるよ」
椅子から立ち上がり、頭を下げるクロノ。

「い、いいよ〜。そんな風に頭下げなくても」
なのはは慌てた仕草でクロノの頭を上げさせた。

クロノは再び座ると、ため息を吐いて深く腰掛ける。

「…それと、機動六課じゃなくて呼び名があるんだ」

「新しい…名前?」
何も言わず頷いたクロノの口から、新しい機動六課の名前が発表された。


「そう。WING ACE STRIKERS…羽ばたくエースフォワード達。管理局から直々に名付けられた名前だよ」

「にゃはは…なんか緊張しちゃうな…」
なのはのはにかむ様な笑顔を見たクロノは微笑み返し、気を引き締めた表情に戻る。

「それじゃ、高町教導官。君の新たな部隊の戦果に期待する。僕はこれから大事な会議があるからね」

「うん。クロノ提督も忙しい中の報告ありがとうございます」
 敬礼するなのはにクロノは苦笑しながら部屋を出ていった。

それに続きなのはも部屋を出ていき、信頼出来る“友達”の元へ向かって歩き始める。



いつまでも変わらない二人とは深い絆で結ばれているなのはは、二人との再会に胸を踊らせた。

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あきゅろす。
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